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16日、モーリシャス沖で座礁し、完全に分裂した日本の貨物船(lexpress.mu提供・共同)
インド洋の島国モーリシャス沖で日本の貨物船が座礁し燃料の重油が大量に流出した事故で、モーリシャス政府は16日までに、環境汚染について船主である長鋪汽船(岡山県)や保険組合に損害賠償を請求する方針を発表した。また地元当局者は16日、船体が完全に分裂したと明らかにした。
モーリシャス政府は14日付の声明で「経済、社会、環境面に影響が出ている」と指摘。環境汚染で生じた損失や損害に関して法的責任を追及すると表明し、モーリシャス国民らに対し、被害を証明する書類や写真の提出を求めた。
船体は、15日時点で一部の箇所を除きほぼ二つに割れていた。16日の船体分裂で周囲の海面は灰色や黒色に濁り、量は不明だが、残っていた油がさらに流出したもようだ。6日以降、千トン以上の重油が漏れ出し一部が海岸に漂着した。
貨物船を保有・管理する長鋪汽船によると、船の前方部分を沖合にえい航する。後方部分をどうするかについては関係機関と協議している。
貨物船は商船三井が手配し、中国からシンガポールを経由しブラジルに向かっていた。約3800トンの重油と約200トンの軽油を積み、現地時間7月25日夜に座礁した。
沿岸部には、国際的に重要な湿地を保全するラムサール条約に指定された区域もある。モーリシャス政府は、多様な野生生物が被害を受け危機的な状況にあるとして、7日に「環境緊急事態」を宣言した。(共同)
2020-08-16 23:13:46Z
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