逮捕医師“娘への愛”「親なら全力で子供守る」 家庭に“異変”も？すすきの切断遺体[2023/07/25 13:04] - テレビ朝日
札幌・すすきののホテルで頭部が切断された遺体が見つかった事件で、警察は29歳の女と父親で精神科医の男の親子を逮捕しました。番組の取材で、父親が勤務先の病院で同僚や患者に対して、娘への愛を語っていたことが分かりました。
■逮捕医師と被害者の接点は不明
田村瑠奈容疑者は、小学校時代の卒業アルバムであどけない表情を見せていました。
24日、死体損壊や死体遺棄などの疑いで逮捕された瑠奈容疑者は移送の際、うつむいて顔を伏せたままでした。父親で精神科医の田村修容疑者（59）も、同じ容疑で逮捕されています。
札幌方面中央署・菊地健司署長：「被疑者両名は共謀のうえ、令和5年7月1日深夜から翌2日未明にかけ、札幌市中央区に所在するホテルの一室において刃物様の凶器を用いて、被害者の頸部（けいぶ）を切断したうえ、離断した頭部を領得し、不詳の場所まで運搬したというものでございます」
札幌市の繁華街・すすきののホテルで62歳の男性が殺害され、首を切断された状態で見つかった事件について、警察によると2人は共謀のうえ犯行に及んだということです。
瑠奈容疑者と被害者は知人だったといいますが、修容疑者と被害者に接点があったかどうかは分かっていません。また、2人の認否は明らかにされていません。
道警による家宅捜索で自宅からは段ボールだけではなく、スーツケースのようなものが運び出されていました。家宅捜索は25日も行われる予定です。
■瑠奈容疑者は物静かなイメージ…住民驚き
3週間前、北海道恵庭市に住む会社員の男性（62）が頭部のない遺体で発見された事件が発生しました。
男性は事件前、ホテル近くで開催されていたディスコイベントに参加していたことが分かっています。
イベントが終わってから1時間後、ホテルの防犯カメラには、男性と一緒にホテルに入る人物が映っていました。これが瑠奈容疑者だったとみられています。
瑠奈容疑者を知る近隣住民：「娘さんはね、2年間くらい見ていないの。不登校って言ってましたよね。小学校来て、学校変わったから、大丈夫かなと思っても、やっぱり不登校で。中学校も行けなくて」
近所の人たちの記憶にあるのは、物静かな瑠奈容疑者のイメージです。そんな瑠奈容疑者が男性の首を切断し、頭部が持ち去られた事件の容疑者として逮捕されたことに驚きを隠せない様子でした。
■「親ならば全力で子どもを守る」逮捕の医師
一方、逮捕された父親で医師の修容疑者は、ホテルまで瑠奈容疑者を車で送り迎えした可能性が浮上しています。
修容疑者について、近隣住民は「優しそうで、ちゃんとしてる人っぽくて、目と目がもしも合ってね、無視するとかなくて。声が聞こえなくても、ちゃんとあいさつ、こうやってしてくれるし。奥さん働いてないし、穏やかだから、『あー裕福そうだな』って勝手に。海外旅行も行ったって言ってるし」と話しました。
人を救う立場の医師が、残忍な犯行にどのような形で関与していたのでしょうか。
24日、修容疑者の勤務先の病院は「私どもも全く事情が分からない状況で、報道されている内容以外に情報がなく、ただ驚いているところです」とコメントしました。
こうしたなか、病院の関係者が取材に応じました。
修容疑者が勤務する病院関係者：「箝口令（かんこうれい）が敷かれているので、病院の上司の方から病院関係者は他の人に口外しないようにと」
病院関係者：「（Q.事件後も修容疑者は出勤してた？）そうですね、普通にいましたね」「（Q.変わった様子は？）特になかったと思います」「（Q.病院内でのイメージは？）優しいし、頼りになるという、すごく優しいの一言。患者さんにもすごく親身に寄り添う先生で、同業者の他の病院の関係者からもすごく好評で。ちょっとでも体調の変化があったら、すぐにでも相談したくなる先生だったと聞いている」
病院では精神科の科長を務め、信頼を寄せられていたという修容疑者。さらに取材で、娘への愛情を語る父親の姿が度々、目撃されていたことが明らかになりました。
修容疑者の診察を受けた患者：「悩みを誰にも相談できないことを相談すると、先生が『私にもあなたと同じくらいの娘（瑠奈容疑者）がいる。親ならば全力で子どもを守る』と話してくれました」
修容疑者は病院の職員にも、娘のことをよく話していたということです。
病院関係者：「先生の娘さんが引きこもりだったということで、そういう話を職員にしているって話はしていましたね。優しかったので、家族に対する愛情も大きかったのかなっていう」
今回の事件で修容疑者は、被害者の男性とホテルに入った娘の瑠奈容疑者をホテルの外で待っていたとみられます。
■異例…現役医師の父親も逮捕 専門家に聞く
その一方で、近隣住民は最近の容疑者家族を取り巻く環境に異変を感じていました。
近隣住民：「旦那さんが帰ってきても、すぐどっか出掛けちゃうというか。10分くらいしか。車と一緒に帰ってきて、出掛けて。あと家の中に入らない。だから、きっとお湯を沸かすキャンプ道具みたいなのがあるから、家の中には入れてもらえなくて、外でコーヒーを飲むお湯を沸かしたりとか。カップ麺食べるとか、キャンプみたいに生きてましたね」
1週間前の深夜、クーラーボックスがたくさん置かれたガレージから不審な物音が聞こえたと近所の人は話しています。
近隣住民：「昔はクーラーボックスはなかった。取材を見て、こんなにクーラーボックスがあるんだなって、ビックリした」「（Q.白い幕とかも？）あって、すっきり片付いているおうちだったので。（最近は）いっぱい置いてあるなという印象」「（Q.雰囲気が変わった？）そうですね」
近隣住民：「すだれみたいなものも、去年12月の吹雪の時に付け出した。どうして付けたのか？私から見られたくなくて、付けたのかね。25年くらい家あったのに、急に去年付けたのよ」
帰宅しても、家に入ろうとしない修容疑者。そして、クーラーボックスや目隠しなどの変化。容疑者の家庭内で、何が起きていたのでしょうか。
娘の共犯として、現役医師の父親までが逮捕されるという異例の事件。2人の間に、どんなやり取りがあったと考えられるのでしょうか。
元埼玉県警捜査1課・佐々木成三氏：「（警察は）話し合いも2人で明確に行ったうえで、瑠奈容疑者が実行したということを立証したのだと思う。今後、殺人事件を立証するには、いつこういった共謀があったのか。そのうえで、凶器がいつ用意して、誰が用意したものなのか。今後の大きなポイントだと思いますね」
（「グッド！モーニング」2023年7月25日放送分より）
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2023-07-25 04:04:11Z
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