【ワシントン=船越翔、ニューヨーク=村山誠】新型コロナウイルスによる世界の死者数が3日(日本時間4日)、米ジョンズ・ホプキンス大の集計で150万人を超えた。9月末に100万人に達してから、2か月余りで50万人増えた。11月以降、世界の死者数は1日あたり約1万人で推移し、増加ペースは加速している。累計感染者数は約6500万人に上る。
最も状況が深刻な米国は、3日夜時点の累計死者数が世界最多の約27万6000人に上る。マスク着用や社会的距離の確保といった感染防止策が無視されるケースが目立ち、教会や結婚式場などでクラスター(感染集団)の発生が今も相次ぐ。米疾病対策センター(CDC)のロバート・レッドフィールド所長は、「米国の公衆衛生の歴史上、12月から2月までが最も困難な時期となるだろう」と強い危機感を示している。
累計死者数は米国に次いで、ブラジル約17万5000人、インド約13万9000人の順に多い。欧州でも英国が6万人を突破したほか、イタリアやフランスが5万人を超えている。
こうした中、新型コロナワクチンの実用化が各国で近づいている。英政府は2日、米製薬大手ファイザーと独製薬企業ビオンテックが共同開発したワクチンを承認し、7日にも接種を始める見通しだ。
カナダ公共放送CBCは3日、カナダ保健当局がファイザーのワクチンを来週にも承認する見込みだと報じた。ロイター通信は、2021年初頭にも接種が始まると伝えている。
2020-12-04 01:03:00Z
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