栃木県は２９日、鹿沼市の病院で発生した感染者の集団＝クラスターを含んで、一日としては県内でこれまでで最も多い８３人の感染確認を発表しました。
こうした事態を受けて、県独自の警戒レベルを３０日から最も高い「特定警戒」とすることを決めました。
栃木県によりますと、クラスターが発生したのは、鹿沼市の鹿沼病院で、患者３５人と職員４人の合わせて３９人の感染が確認されました。
この病院には複数の病棟に合わせて２５０人余りの患者が入院していて、感染が確認された患者は、全員、同じ病棟に入院していたということです。
現在のところ感染経路は分かっておらず、県は調査チームを派遣して、ほかの病棟の患者にも症状が出ていないか調査することにしています。
２９日、栃木県内では、このクラスターを含む、１０歳未満から８０代の男女合わせて８３人の感染が新たに確認され、一日当たりの発表としては県内でこれまでで最も多くなりました。
こうした事態を受けて、県は緊急の対策本部会議を開き、県独自の警戒レベルを、３１日から１段階引き上げ、最も高い「特定警戒」とすることを決めました。
来月１１日まで、不要不急の外出自粛を要請するとともに、年末年始の帰省についても慎重に検討するよう呼びかけています。
福田知事は「医療従事者が危機に瀕している。感染をくい止めるための正念場なので、ぜひ県民ひとりひとりが対策を徹底してほしい」と話しています。
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