2021/01/21 04:52 ウェザーニュース
洗濯などでセーターが縮んでしまったことはないでしょうか。ワンサイズ変わったのではないかというほど縮むこともありますが、セーターをもとに戻す裏ワザがあるといいます。全国で家事代行サービスなどを展開するカジタク・サプライヤチームの鈴木健吾さんに教えていただきました。
一般的な織物の生地は、縦糸と横糸が交錯しています。そのため洗濯や着用時のこすれなどにも強くなっているのです。一方、セーターに使われるニットとは、糸でループを作り連結させた編み物。生地のなかに空気をたくさん含む構造から、ふんわりして保温性が高くなっています。
「洗濯などでこすれると、繊維が絡み合ったりヨレたりすることがあります。また、セーターに使われることの多いウールは、繊維の表面がウロコ状の表皮に覆われています。水をはじき汚れがつきにくい構造なのですが、洗濯でアルカリ性溶液にさらされることで先端が立ち、乾くときに絡み合うフェルト化が起きます。
フェルトはウールのこの性質を利用して作られた生地ですが、セーターの場合“縮み”につながってしまうのです」(鈴木さん)
「使うのは、アモジメチコンかジメチコン成分入りのヘアトリートメントとアイロンです。
洗濯桶(洗面ボウル)にぬるま湯を張り、ヘアトリートメントを15gほど溶かしてたたんだセーターを浸します。30分〜1時間したら、バスタオルでタオルドライして、陰干しにします。このとき完全に乾かすのではなく、生乾きの状態までにします。
生乾きのセーターをアイロン台に広げ、アイロンをセーターから1cm浮かせた位置からスチームを30秒程度当てます。そして、スチームを当てた部分を両手で引き延ばします。無理をしないよう、ゆっくり慎重に行いましょう。
これを繰り返して、セーター全体をもとの大きさになるまで伸ばします」(鈴木さん)
うっかりミスで縮んでしまったセーターなど、試してみたいですね。寒さは一層厳しくなりそうですが、お気に入りのセーターで暖かく過ごせそうです。
取材協力:アクティア株式会社(https://ift.tt/2orF8Vz)
参考資料:株式会社日進商会HP
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