もくじ
ーフランスで姿を消しつつあるホットハッチ
ー300ps仕様のエンジンが通常のR.S.にも
ーしっくり来ない運転姿勢や操作系
フランスで姿を消しつつあるホットハッチ
text:Matt SaundeR.S.(マット・ソーンダース)
translation:Kenji Nakajima(中嶋健治)
フランス生まれのホットハッチ、ルノー・メガーヌR.S.トロフィーがフェイスリフトを受けた。2021年にも生き残ったことを、素直に喜びたい。欧州で施行される環境規制は、高性能モデルにとって強い逆風となっているのだから。
かつては、ホットハッチ発祥地の1つとして名を馳せたフランス。環境負荷に応じて適用される自動車の排出税は厳しくなる一方で、プジョーとシトロエンの2ブランドからは、ホットハッチが姿を見せなくなって久しい。
さらにヒュンダイi30 Nも、フランスでは購入できなくなった。アウディR.S.3はまだパリでも買えるものの、公道を走るには2万3000ポンド(322万円)という信じられないほど高額な排出税を支払う必要がある。
もしV8エンジンを載せたフォード・マスタングをフランスで乗る場合は、2万6500ポンド(371万円)が余計にかかる。クルマ好きなパリジャンを気取るのも、楽ではないのだ。
フランス国内が最も大きな市場となっているルノー・スポール。メガーヌR.S.の初年度の税額が、8000ポンド(112万円)へ増えてしまうという現状は、かなり厳しいものだといえる。それでも、ルノーとしては最善を尽くした結果なのだろう。
最新のルノー・メガーヌR.S.トロフィーには、MTの選択肢がなくなった。デュアルクラッチATの方が、ほんのわずかな違いながら、CO2の排出量が少ないためだ。この決定は、多くのクルマ好きのフランス人を救うのかもしれない。
300ps仕様のエンジンが通常のR.S.にも
フェイスリフトを受けたメガーヌR.S.は、ヘッドライトやテールライトのデザインをリフレッシュ。インテリアでは、インフォテインメント・システムとメーター用のモニターまわりがアップデートされている。
メカニズム的には、MTがなくなったこと以外の変更はない。ただし通常のR.S.でも、このR.S.トロフィーと同じように300ps仕様の高出力ターボエンジンが選べるようになっている。
それでも、引き締まったカップ・サスペンションが手に入るのはR.S.トロフィーだけ。そうすれば、アクティブ・スポーツエキゾーストに19インチ・ホイール、トルセンLSD、高性能なフロントブレーキも一緒に付いてくる。
追加費用を払ってでも、R.S.トロフィーを選ぶ必要はあるというわけ。
インテリアでは、素材の質感が向上していることも注目ポイントだが、それ以上に目が行くのが、インフォテインメント用の9.3インチ・タッチモニターだろう。グラフィックは鮮明になり、ホーム画面は見やすく、反応も良くなっている。
エアコンまわりの操作レイアウトも新しくなっり、全体の知覚質感は良くなった。ただし、小物入れの数はふんだんといえず、安っぽいプラスティックや成形の質が及ばないパネル類も、ちらほら残っている。
グローブボックスはライバルの半分程度の大きさしかないし、カップホルダーは小さく浅い。ここも改善すべきだったと思う。
画像 ルノー・メガーヌR.S. 競合ホットハッチと見比べる 全121枚
からの記事と詳細 ( 【最もエキサイティングなFF】ルノー・メガーヌRSトロフィーへ試乗 フェイスリフト 前編 - http://www.autocar.jp/ )
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