満開を迎えた桜＝富山市新総曲輪の松川べり
富山地方気象台は２８日、富山市で桜（ソメイヨシノ）が満開となったと発表した。平年より１３日早く、１９５３（昭和２８）年の観測開始以降で最も早い。富山県内は荒天となったが、桜の名所として知られる富山市の松川べりでは、傘を差して花を眺めながら歩く人々の姿が見られた。
同気象台と富山県中央植物園によると、大雪が降った１月の冷え込みや、２月以降の気温が平年より高めだったことが影響し、開花や満開の時期が早まったとみられる。気象台は敷地内の標本木の花が８割以上咲いた状態を満開としており、これまで観測が最も早かったのは２０１８年の３月３０日だった。
２８日の県内は日本海の低気圧の影響で強い風が吹き、雨が降った。最大瞬間風速は砺波市で３月の観測史上最大となる２５・４メートルを記録し、富山市、南砺市、上市町でも２０メートルを超えた。最高気温は各地で平年を上回り、上市町は２１・１度と５月下旬並み、砺波市と魚津市は同上旬並みだった。
富山でトタンはがれる
同日午後８時３８分ごろ、富山市田中町で、事業所の外壁のトタンが強風ではがれ、同市消防局の隊員がロープで固定した。
強風で列車運休多発
県内では強風の影響で列車の運休が相次いだ。あいの風とやま鉄道（富山市）は午後３時以降の上下線７本を運休。ＪＲ高山線は笹津―越中八尾駅間で運転を見合わせ、上下線合わせて特急列車７本、普通列車８本が運休し、約４３０人に影響が出た。
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