EURO2020のベスト8進出組に最も多くの選手を送り出しているのは… [写真]=Getty Images
EURO2020決勝トーナメント1回戦(ラウンド16)が26日〜29日にかけて開催され、ベスト8が出そろった。準々決勝の対戦カードは以下のとおり。
▼7月2日
スイス vs スペイン(サンクトペテルブルク/ロシア)
ベルギー vs イタリア(ミュンヘン/ドイツ)
▼7月3日
チェコ vs デンマーク(バクー/アゼルバイジャン)
ウクライナ vs イングランド(ローマ/イタリア)
世界王者のフランスや前回王者ポルトガルがラウンド16で敗退する一方、各グループで3位だった3チームが準々決勝に勝ち進むなど、一発勝負の面白さ、怖さが伺える。
では、ベスト8に勝ち残った代表チームに最も多くの選手を送り出しているクラブはどこだろうか。今回は大会開幕時点の所属クラブをもとに集計。トップ10をランキング形式で紹介する。
[写真]=Getty Images
■10位タイ 4人
ボルシアMG(ドイツ)
ウェストハム(イングランド)
レスター(イングランド)
インテル(イタリア)
バルセロナ(スペイン)
アトレティコ・マドリード(スペイン)
それぞれ4人の選手を輩出し、10位タイで並んだのが6クラブ。ボルシアMGは、4人全員(ヤン・ゾマー、ニコ・エルヴェディ、デニス・ザカリア、ブリール・エンボロ)がスイス代表として今大会を戦っている。またレスターも、ベルギー代表に3人(ユーリ・ティーレマンス、ティモシー・カスターニュ、デニス・プラート)、デンマーク代表に1人(カスパー・シュマイケル)を送り出している。
活躍度という点では、ウェストハムの4人に注目したい。トマーシュ・ソウチェク(4試合出場)とヴラディミール・ツォウファル(4試合出場)はチェコ代表、アンドリー・ヤルモレンコ(4試合出場2得点)はウクライナ代表、そしてデクラン・ライス(4試合出場)はイングランド代表で、主力としてピッチに立ち、母国の勝ち上がりに貢献している。準々決勝でも目が離せない選手たちだ。
■6位タイ 5人
スラヴィア・プラハ(チェコ)
アタランタ(イタリア)
ユヴェントス(イタリア)
マンチェスター・U(イングランド)
マンチェスター・Uやユヴェントスに並ぶ6位タイにランクインしたのが、スラヴィア・プラハとアタランタだ。
スラヴィア・プラハは2大会ぶりの8強進出を決めたチェコ代表の最大勢力で、同クラブに所属するトマシュ・ホレシュはラウンド16のオランダ戦で1ゴール1アシストの大活躍を見せた。一方、アタランタはイタリア代表、スイス代表、デンマーク代表、ウクライナ代表の計4カ国に所属選手を送り出している。
アタランタ勢で評価急上昇中なのが、デンマーク代表のヨアキム・メーレだ。左ウイングバックを務め、グループステージ3試合の走行距離は計31.3キロメートルとチームトップ。無尽蔵なスタミナを武器に、デンマークの攻撃に縦の推進力を加えている。チェコとの準々決勝でも、サイドを駆け上がる姿が存分に見られるだろう。
■3位タイ 7人
シャフタール(ウクライナ)
チェルシー(イングランド)
ドルトムント(ドイツ)
3位タイで並んだのは、シャフタール、チェルシー、ドルトムント。いずれも欧州を代表する強豪クラブだ。
シャフタールは7人全員がウクライナ代表という特徴を持つ。加えて、マルロスはブラジルからの帰化選手になる。
一方、チェルシーとドルトムントは多国籍。チェルシーは、イタリア代表(ジョルジーニョ、エメルソン)、デンマーク代表(アンドレアス・クリステンセン)、スペイン代表(セサル・アスピリクエタ)、イングランド代表(メイソン・マウント、ベン・チルウェル、リース・ジェームズ)の4カ国に選手を輩出。ドルトムントも、スイス代表(マヌエル・アカンジ)、ベルギー代表(アクセル・ヴィツェル、トーマス・ムニエ、トルガン・アザール)、デンマーク代表(トーマス・デラネイ)、イングランド代表(ジェイドン・サンチョ、ジュード・ベリンガム)と、4カ国に選手を送り出している。
面白いのは、これだけ多くの選手を代表に送り出しているにも関わらず、準々決勝で“同僚対決”が実現しないこと。つまりどの選手にも、ベスト4に勝ち進むチャンスがある。
■1位タイ 10人
マンチェスター・C(イングランド)
ディナモ・キエフ(ウクライナ)
1位タイで並んだのは、二桁の選手を代表チームに送り出しているマンチェスター・Cとディナモ・キエフだった。
マンチェスター・Cはイングランド代表(ラヒーム・スターリング、フィル・フォーデン、ジョン・ストーンズ、カイル・ウォーカー)とスペイン代表(フェラン・トーレス、エリック・ガルシア、ロドリ、アイメリク・ラポルテ)に4人の選手を送り出している。またベルギー代表ではケヴィン・デ・ブライネが、ウクライナ代表ではオレクサンドル・ジンチェンコが結果を残している。ジョゼップ・グアルディオラ監督も彼らの活躍を心から喜んでいるはずだ。
そんなマンチェスター・Cと対照的なのがディナモ・キエフで、こちらは守護神のヘオリー・ブスチャンら10選手全員がウクライナ代表のメンバーになる。ちなみに、チームを率いるアンドリー・シェフチェンコ監督もディナモ・キエフのOBだ。
ディナモ・キエフは2020-21シーズンのウクライナリーグ王者で、選手の質はもちろん、連携面でも不安はない。シャフタールの選手も数多く招集メンバーに名を連ね、いわゆる“代表チームのクラブ化”が功を奏していると言えるだろう。準々決勝の相手はイングランド。強豪国相手に勝利を収め、初のベスト4進出を果たせるだろうか。
(記事/Footmedia)
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