19年4月に東京・池袋で乗用車が暴走し、母子2人が死亡するなどした事故で、自動車運転処罰法違反(過失致死傷)の罪で東京地裁から2日、禁錮5年(求刑禁錮7年)の実刑判決を受けた旧通産省工業技術院の元院長飯塚幸三被告(90)について、脳科学者の茂木健一郎氏(58)が同日、自身の公式ツイッターで私見を語った。
事故では自転車で横断歩道を渡っていた松永真菜さん=当時(31)=と長女莉子ちゃん=同(3)=が死亡、男女9人が重軽傷を負った。弁護側は事故について、経年劣化などで車の電気系統に異常が生じ、ブレーキが利かなくなり暴走したとして無罪を主張。飯塚被告は公判で、罪を認めることはなかった。この日の判決公判では、下津健司裁判長が飯塚被告に対し、被害者遺族への真摯な謝罪をするよう説諭する場面もあった。
茂木氏は「事故が起きていろいろな人が不幸になった。納得がいかないのは、飯塚さんが自分が踏み間違えたという蓋然(がいぜん)性を認めないこと」と思いをツイート。被告が旧通産官僚だったことから、「工学者としてヒューマンエラーの可能性はわかっているはず。真摯に謝罪、反省すれば、少しは救いがあるのに」と指摘した。
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2021-09-02 11:29:00Z
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