（ブルームバーグ）： イエレン米財務長官は28日、中国人民元が国際準備通貨としてドルにまともに対抗するのはまだ先としても、米連邦政府の債務上限を引き上げる試みが失敗に終われば、ドルの地位が傷つく恐れがあると警告した。
イエレン財務長官は上院銀行委員会の公聴会で、連邦債務の上限到達に伴いデフォルト（債務不履行）が発生するようなことがあれば、経済が不安定な状況の下で「絶対安全」資産としてのドルの地位が損なわれると証言した。
財務長官は「人民元がドルの容易ならぬライバルとなる前に中国は金融市場改革の長い道のりを経る必要がある」としながらも、「債務上限引き上げが実現しないこと以上にドルの役目を脅かす有害な事象は考えつかない」と発言した。
イエレン氏は28日公表された議会指導部宛ての書簡で、債務上限引き上げないし再度の適用停止がなければ、10月18日前後に財務省の資金が尽きるとの見通しを示していた。
原題：Debt-Ceiling Mess Could Dent Dollar’s ‘Absolutely Secure’ Status（抜粋）
(c)2021 Bloomberg L.P.
Payne Lubbers
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