♪あの列車に乗って台湾へ行こう。あの2035年に♪-。台湾を巡って米中関係が緊張した今秋、中国の動画投稿サイトで「2035去台湾(2035年に台湾へ行く)」という歌が拡散された。台湾統一を悲願とする中国の習近平指導部は、北京と台北を中国版新幹線の高速鉄道や高速道路で結ぶ超長期計画を進めている。中国本土で台湾本島に最も近い福建省の平潭(ピンタン)島(海壇島)を訪れると、島と中国本土をつなぐ海峡大橋が既に完成していた。 (平潭島で坂本信博) 【写真】中国当局の本気度感じた道路 北京から南へ約2千キロ。福建省の省都、福州はピンク色のブーゲンビリアや緑の濃いガジュマルが茂る南国の街だ。訪れた11月上旬の気温は22度。同じ日、北京は初雪が降った。中国の広さを感じつつ、市中心部から車で走ること約1時間。平潭へ向かう「京台高速道路」の料金所が見えてきた。北京の「京」と台北の「台」を冠した道路だ。中国当局の本気度を感じた気がして胸がざわついた。 昨年暮れに運用が始まった全長16・34キロの「平潭海峡道路鉄道併用大橋」を進む。その名の通り、上層に6車線(片側3車線)の高速道路、下層に複線の高速鉄道用線路が敷かれた巨大な橋だった。
■台湾まで30分
中国政府が今年2月に発表した35年までの「国家総合立体交通網計画綱要」などによると、平潭島と台湾本島を長さ約130キロの橋か海底トンネルで結ぶことを計画している。島内の平潭駅と、IT産業の集積地で「台湾のシリコンバレー」と呼ばれる新竹の高速鉄道駅を約30分で往来できるようにするという。 壮大な構想の実現可能性を地元当局の男性職員に聞いてみた。彼は「台湾の同胞が望めば、実現できる強い意志と資材と技術を中国は持っている」と即答した。「台湾統一が前提?」と問うと「…その質問には答えられない」と返された。 中国のインフラ整備力は確かにすさまじい。日本の新幹線は1964年の開業以来57年間で総延長約2800キロに達したが、採算度外視の中国の高速鉄道は昨年だけで約3千キロが新たに開通。総延長は3万7900キロに達し、世界一を誇る。北京と台湾を結ぶという「京台高速鉄道」も既に運行されており、北京と現時点での終着駅の平潭を12時間余りで結んでいる。
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