【ソウル=恩地洋介、ワシントン=中村亮】韓国軍合同参謀本部は7日、北朝鮮が同日午後2時7分ごろ、東部・新浦(シンポ)の海上から潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)と推定される短距離弾道ミサイル1発を発射したと発表した。日本の排他的経済水域(EEZ)外に落下したもようだ。
日本の防衛省によると、飛距離は約600㌔㍍、最高高度は約50キロメートルだった。航空機や船舶などの被害報告は確認されていない。
岸田文雄首相は関係省庁に、情報収集や国民への迅速な情報提供を指示した。岸信夫防衛相は記者団に「地域や国際社会の平和と安全を脅かすもので断じて容認できない」と語った。
北朝鮮は4日にも弾道ミサイル1発を発射したばかり。SLBMなら2021年10月以来となる。当時は潜水艦から、変則軌道が特性の短距離弾道弾を撃った。
金正恩(キム・ジョンウン)総書記は最近、「核攻撃力」の増強に繰り返し言及している。水中からの発射は探知が難しく、北朝鮮はSLBMを反撃用の戦略兵器として重視している。
10日に韓国で尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領が就任し、今月下旬にはバイデン米大統領が韓国と日本を訪れる。金正恩氏は連携強化に動く日米韓3カ国を意識している可能性が高い。
日米韓の当局は、北朝鮮が近く核実験に踏み切る可能性を警戒している。米国務省のポーター副報道官は6日の記者会見で、北朝鮮が5月中にも北東部豊渓里(プンゲリ)の核実験場で核実験の準備が完了する可能性があるとの分析を明らかにした。岸氏も7日「米国と同様の認識を有している」と防衛省で記者団に語った。
北朝鮮の挑発行動に関連し、韓国の朴智元(パク・チウォン)国家情報院長は「中国が最近、北朝鮮に大陸間弾道ミサイル(ICBM)と核実験の中断を数回にわたり要請した」と明らかにした。7日付の韓国紙・朝鮮日報のインタビューで言及した。
バイデン米政権は北朝鮮がICBMの発射実験をしたことも踏まえ、経済制裁強化の準備を進めている。
米国のトーマスグリーンフィールド国連大使は3日の記者会見で、制裁強化に向けた決議案について月内の採択を目指す方針を示した。ただ中国やロシアが同意する可能性は低く、道筋は立っていない。
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2022-05-07 05:26:07Z
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