ウクライナへの侵攻を続けるロシアの国防省は1日、東部の要衝リマンからの部隊の撤退を発表し、ウクライナ軍が奪還するとみられます。プーチン大統領はウクライナ東部や南部の4つの州について一方的な併合に踏み切ったばかりですが、ウクライナ軍はさらに反転攻勢を強めるとみられます。
ロシア国防省は1日、ロシア軍が支配していたウクライナ東部ドネツク州の要衝リマンについて「包囲される脅威があることからロシア軍は、リマンからより有利な場所へと撤退した」と発表し、部隊をリマンから撤退させたと明らかにしました。
リマンは、鉄道など交通の重要拠点とされ、ロシア軍はことし5月に掌握したあと、ここを足がかりの1つとして、東部ドンバス地域への侵攻を続けてきましたが、反転攻勢を強めるウクライナ軍が奪還に向けて包囲を進めていました。
ウクライナ軍は1日には、部隊をリマンの市街地にまで進めたことを明らかにしていて、ロシア軍が部隊を撤退させたことでリマンを奪還するとみられます。
これを受けてウクライナ軍はさらにドネツク州内のほかの拠点や、隣接する東部ルハンシク州の拠点の奪還に向けて反転攻勢を強めるとみられ、ゼレンスキー大統領も領土の奪還を続ける姿勢を鮮明にしています。
一方、ロシアのプーチン大統領は、9月30日にドネツク州やルハンシク州を含むウクライナの4つの州の一方的な併合に踏み切ったばかりですが、要衝リマンを失ったことで、ドンバス地域を完全に掌握するという軍事侵攻の目標がさらに困難になるとみられます。
2022-10-01 23:38:20Z
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