最高裁判所への特別抗告は、決定に憲法違反や判例違反がある場合に限られていて、検察が再審開始決定に対する特別抗告を断念したケースは過去にもあります。
1990年に栃木県で当時4歳の女の子が殺害されたいわゆる「足利事件」では、殺人などの罪で無期懲役が確定した菅家利和さんが無実を訴えて裁判のやり直しを求め、2009年に東京高等裁判所が再審を認める決定をしました。
この事件では、DNAの再鑑定の結果、菅家さんが犯人ではない可能性が高いという見解が示され、再審を認める決定が出される前に、検察が刑の執行を停止して菅家さんを刑務所から釈放する異例の措置をとり、再審開始決定についても特別抗告しませんでした。菅家さんは、その後再審で無罪判決が言い渡され、確定しています。
また、1995年に大阪 東住吉区の住宅で11歳の女の子が死亡した火事では、放火や殺人の罪で無期懲役が確定した青木惠子さんたち2人が裁判のやり直しを求め、2012年に大阪地方裁判所が認める決定をしました。
検察は大阪高等裁判所に即時抗告しましたが、2015年に退けられ、大阪高等検察庁は「事実認定には直ちに承服しがたい点があるものの、憲法違反などがあるとまでは言えない」などとして特別抗告を断念しました。
その後開かれたやり直しの裁判で、検察は有罪の主張や立証をせず、無罪が確定しました。
2023-03-20 07:37:25Z
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