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Friday, November 24, 2023

みんなのために…受けたワクチン 不調に悩む女性、いまだ救済されず:朝日新聞デジタル - 朝日新聞デジタル

みんなのために…受けたワクチン 不調に悩む女性、いまだ救済されず:朝日新聞デジタル - 朝日新聞デジタル

 国内でこれまで4億回以上接種された新型コロナワクチン。多くの人が接種し、接種後の健康被害を「救済」する国の制度の課題があらわになっている。申請のハードルが高いうえ、審査結果が出るまで時間がかかり、制度が目指す「迅速な救済」とはほど遠い。(野口憲太)

 関西に実家がある30代女性は、2021年6月、当時働いていた東京都内の職場で、モデルナ社製の新型コロナウイルスのワクチンを打った。直後に急性のアレルギー反応「アナフィラキシー」で、めまい呼吸困難の症状が出た。

 都内の大学病院に搬送され、入院。急性の症状は収まったが、2日後に退院してからも、自力で歩くのが難しく、強い倦怠(けんたい)感など体の不調も続いた。同年9月に退職。以降、関西の実家で療養を続けている。

 接種直後のアナフィラキシー症状と長引く体調不良について、国の「予防接種後健康被害救済制度」を申請することにした。

立ちふさがる申請までのハードル

 救済制度は、コロナに限らず、定期や臨時の予防接種による健康被害が生じた場合が対象。医療費や通院などにかかった経費(医療手当)、障害が残った時の障害年金、死亡一時金・葬祭費などが支給される。市町村に申請後、都道府県を経て厚生労働省の専門家による審査会(疾病・障害認定審査会)が、接種との因果関係を評価し、給付の可否を判断する。厳密な因果関係は必要とせず、症状が接種により起きたことが否定できない場合も対象となる。

 女性は、接種直後に入院した病院も含め、東京と関西の計6カ所から、それぞれ申請に必要な書類を集めた。

 都内の病院に受診証明書や診療記録の郵送を依頼したところ、来院して手続きするよう言われた。慎重に扱うべき記録であることは理解できるが、「そもそも外出できないほど不調だから申請するのに」と思わざるを得なかった。

 約半年の交渉の末、郵送してもらえたが、届いた書類には給付対象となる項目が記載されていなかった。書類を送り返し、修正、再送。さらに時間と労力がかかった。

 結局、必要な書類がそろい、地元の自治体に申請できたのは昨年12月。接種から1年半がたっていた。書類は計1千枚ほど。入手のために病院に払う文書代だけで計約8万円かかった。

 申請から間もなく1年たつが…

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2023-11-24 23:52:48Z
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