[エルサレム/カイロ 8日 ロイター] - イスラエル軍は8日、パレスチナ自治区ガザでイスラム組織ハマスに拘束されていた人質4人を救出したと発表した。中部ヌセイラトで人質奪還作戦を実行した。パレスチナ当局はこの作戦で200人以上が死亡したとしている。
イスラエル軍のハガリ報道官によると、作戦はヌセイラトの住宅街で実施。人質4人は二つの住宅で拘束されていた。イスラエル軍は作戦実行中に激しい銃撃を受け、地上と空から応戦したという。パレスチナ側の死者については「100人以下程度を把握している」と述べ、そのうち何人が戦闘員かは分からないとした。
ガザ保健省や医療関係者は当初、最大100人が死亡したとしていたが、ガザ当局はその後、死者が少なくとも210人に増加したと発表した。このほか多数の負傷者がいるという。
イスラエルによると、救出された人質は22─41歳の4人で、健康状態は良好という。いずれも昨年10月7日、野外音楽祭でハマスに拘束された。
ハマスは昨年の奇襲攻撃で約250人を人質として連れ去った。このうち100人余りはイスラエルの刑務所に拘束されていたパレスチナ人約240人と引き換えに解放された。イスラエルによると、依然として116人の人質がガザに残されているが、政府はこのうち少なくとも40人が既に死亡したとみている。
バイデン米大統領は訪問先のフランスで、人質4人の救出を歓迎した上で「人質全員が戻り、停戦が実現するまで取り組みをやめない」と述べた。
イスラエル戦時内閣メンバーで中道派のガンツ前国防相は8日、戦時内閣からの離脱を表明するとみられていたが、人質奪還を受けて発表を延期した。ガンツ氏はネタニヤフ首相に対し、同日までに戦後のガザ戦略を明確にするよう求めていた。
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2024-06-09 08:20:48Z
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