[東京 30日 ロイター] - 国際通貨基金(IMF)は30日公表のブログへの投稿で、アジアの政策当局に対し、新型コロナウイルスの世界的流行による景気悪化に最も影響を受けやすいパートタイムや臨時の労働者へのセーフティーネットを拡充するよう呼び掛けた。
新型コロナ感染拡大を抑制するためのロックダウン(都市封鎖)はアジア全域で企業や労働者に壊滅的な影響を与えている。しかし、最も影響を受けやすいのは、非公式(インフォーマル)労働者と呼ばれる、政府から課税あるいは規制対象されていないセクターで働く、社会保障を受けられないパートタイムや臨時の労働者だと指摘。
IMFによると、アジア太平洋地域の非公式労働者は非農業部門の雇用の60%近くを占めており、中南米や東欧よりも割合が高い。日本では同比率が約20%なのに対し、ミャンマーとカンボジアでは80%を超えるなど域内で幅もある。
非公式労働者がさらなる貧困に陥らないよう、効果的な政策措置を適切なタイミングで実施する必要性を訴えた。
その上で、新型コロナの経済的な影響からこれらの労働者を守る当面の措置に加え、保健などの基礎的なサービスの享受における長年の格差にも対応する「ニューディール」政策を打ち出すことで非公式労働者を救済できると指摘。セーフティーネットの拡充や幅広い層に教育や金融サービスを提供するためのデジタルプラットフォームへの投資も政策に含めることが可能だとした。
全国民への現金給付よりも、最も脆弱な人たちへの適切な支援の確保を優先させるべきだと訴えた。
ブログはIMFアジア太平洋局のチャンヨン・リー局長などの幹部らが執筆した。
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アジアの当局、コロナ禍に最も影響受ける労働者の支援を=IMF - ロイター
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