世界貿易は年明け以降、さまざまな逆風にさらされたが、年末にかけ、さらなる混乱に見舞われ、機能不全に陥らせかねない「5つのリスク」が待ち受けている。2020年は近現代史上、最も波乱に満ちた1年になりそうだ。
米シンクタンク、外交問題評議会(CFR)のエドワード・オールデン上級研究員は、世界恐慌が起きた1930年代と2020年との相似性を指摘し、「今後3カ月が世界貿易にとって極めて重要であることは間違いない」と話す。
年末にかけてのリスクとは(1)米欧間の貿易摩擦(2)11月の米大統領選(3)世界貿易機関(WTO)の機能不全(4)デジタル課税をめぐる米欧の攻防(5)英国の欧州連合(EU)離脱-の5つだ。
航空機補助金で摩擦
米欧間の貿易摩擦の主戦場は航空機補助金問題だ。WTOの紛争処理小委員会(パネル)は、米政府による米航空機大手ボーイングへの補助金をめぐり、間もなく、EUが導入を検討している対米報復関税についての判断を下す。
EUは対米商品112億ドル(約1兆1800億円)への関税賦課をWTOに申請しているが、関係者によると、承認される関税規模は申請より少なくなる見通しだ。欧州のエアバス補助金をめぐり米国に認めた対EU関税の75億ドルを大幅に下回る可能性が高いという。
パネルの判断次第では米国が和解に向けた交渉を再開させる契機となるとの期待もある。交渉が再開すれば、米国からの報復関税に苦しむEUの輸出業者だけでなく、今後EUの報復関税を受ける米企業にも大きな救いとなるだろう。
2つ目のリスクである米大統領選をめぐっては、トランプ氏が再選された場合、米国は特に医療品などの調達先の見直しの一環として、貿易相手国に対する関税を引き上げる可能性が高い。同氏の再選で米中の対立がさらに深刻化することはほぼ必至だ。トランプ氏は新型コロナウイルスの感染拡大と米経済の低迷をめぐり、中国の責任を厳しく追及している。
米政策研究機関「戦略国際問題研究所」(CSIS)の上級顧問、ウィリアム・レインシュ氏は「トランプ氏が再選された場合は同じことの繰り返しだ。市場の変動、脅迫外交、関税の目まぐるしい展開が続くだろう」と指摘。一方、民主党候補のバイデン前副大統領が勝利した場合、「既に説明があった通り、新型コロナ対策と経済政策が最優先され、貿易問題は事実上先送りされる」としている。
"最も" - Google ニュース
September 29, 2020 at 05:00AM
https://ift.tt/3j77LS9
近現代史上、最も波乱に満ちた1年に… 世界貿易に「5つのリスク」 - SankeiBiz
"最も" - Google ニュース
https://ift.tt/30AiEUb
Shoes Man Tutorial
Pos News Update
Meme Update
Korean Entertainment News
Japan News Update
No comments:
Post a Comment