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Monday, February 1, 2021

新型コロナ:医療逼迫改善せず、重症数高止まり 緊急事態延長決定へ - 日本経済新聞

新型コロナ:医療逼迫改善せず、重症数高止まり 緊急事態延長決定へ - 日本経済新聞

記者会見する専門家組織「アドバイザリーボード」の脇田隆字座長(中央、1日午後、厚労省)=共同

11都府県に出されていた緊急事態宣言が、栃木県を除く10都府県で来月7日まで延長される方向になった。医療提供体制が厳しい状況にあることが背景にある。「Go To トラベル」の全国的な一時停止や、飲食店への時短要請も継続することになり、経済的な影響に目を配りつつ、病床逼迫の解消に道筋を付けることができるか正念場を迎える。

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全国の新型コロナウイルスの新規感染者数(7日移動平均)は東京、千葉、埼玉、神奈川に緊急事態宣言が出た1月7日以降増え続け、同11日に6433.3人のピークに達した。ただ、その後は減少傾向が続き、同31日時点では3463.7人と同7日比で8割の水準だ。

一方で、医療提供体制の逼迫は改善の兆しがみられない。内閣官房の資料によると、宿泊施設や自宅で療養中の人を含む人口10万人あたりの療養者数は1月28日時点で首都圏の1都3県と兵庫が宣言時より増加、京都も横ばいだ。

感染ピーク時に確保を想定する病床に対する使用率も東京、栃木、岐阜を除き、8府県が横ばいまたは悪化した。東京も重症者用病床に限ると悪化している。

感染者に占める高齢者の比率も高まっている。60代以上の割合は1月27日までの1週間は29.6%と2週間で9.3ポイント上昇した。高齢者は重症化リスクも高く、重症者数は足元は1千人前後で高止まりし、死者数(7日移動平均)も同31日は94.7人と1週間で1割増えるなど増加に歯止めがかからない。

新型コロナ対策を厚生労働省に助言する専門家組織「アドバイザリーボード」は1日、「新規感染者数の減少が入院者数、重症者数の減少につながるには一定の期間が見込まれる」と分析。「新型コロナの診療と通常の医療との両立が困難な状況が続いている」として改善にはなお時間がかかるとの見解を示した。

今後1カ月で取り組むべきは、新規感染者のさらなる抑制と病床の効率的な運用だ。

厚労省の資料によると、療養先が決まっていない人は1月26日時点で全国で9012人に達する。療養者数に減少の兆しがみえない中、退院してもすぐに病床が埋まる状況が続いているとみられる。自宅療養中に容体が急変して死亡する高齢者も各地で確認されている。新規感染者を抑えながら、中等症や重症の患者が回復した場合、軽症者向けの医療機関にスムーズに転院させるなど、病床の使用率改善の取り組みが不可欠だ。

アドバイザリーボードの座長、脇田隆字国立感染症研究所長は1日の会合後、「前回の緊急事態宣言時と同じように今回も感染状況をかなり改善させることを目標にする必要がある」と述べた。

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2021-02-01 14:31:55Z
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