火星の表面に降り立ったパーサヴィアランスの姿が宇宙から激写されました。
探査車本体のほかにも、切り離されたパラシュートと降下装置、それに断熱シールドも写ってるんですが、どこだかわかります?
画像(大きいサイズはこちら)は2016年に打ち上げられた周回探査機「エクソマーズ・トレース・ガス・オービター」が「CaSSIS」という光学観測機器を使って捉えたもの。エクソマーズは欧州宇宙機構とロスコスモス(ロシア連邦宇宙局)との共同ミッションです。

火星探査車パーサヴィアランスは2月18日にジェゼロ・クレーターに着陸したばかり。大気圏突入から着陸に至るまでの一部始終は5台のビデオカメラによって捉えられ、それをもとにNASAがこんなすごすぎる映像を作成しています。
ところで、「ジェゼロ」とは複数のスラブ系言語で「湖」を意味するそうで、まさに着陸地点辺りには何十億年も前までは湖が広がっていたと考えられているんですね。パーサヴィアランスの今後の活動においてもっとも優先度の高い任務となるのは、この干上がった湖の底で原始的な生命の痕跡を探すことです。
パーサヴィアランスから650メートルほど離れたところには、「スカイクレーン」の名で親しまれた降下装置が墜落している姿が確認できます。このスカイクレーンがロケットを逆噴射してパーサヴィアランスの降下速度を緩め、最終的には3本のケーブルで探査車を支えながら火星の地表まで送り届けました。着陸直後にケーブルが切断されると、パーサヴィアランスとぶつからないように少し離れたところまで飛んでいって、立派に任務を終えています。
スカイクレーンよりも前に切り離されたパラシュートとバックシェルは、パーサヴィアランスから1,200メートルほど離れたところに見えています。別の方向へ1,450メートルほど離れたところには大気圏突入の際に摩擦熱から守ってくれた断熱シールドが。どれも宇宙から見ると「言われてみればわかる」程度の小ささで、それに比べて火星の大地が途方もなく広大に見えます。
この画像はパーサヴィアランスが着陸して5日後に撮られたもの。これから時が経つにつれ火星の塵が徐々に降り積もっていき、パーサヴィアランス本体以外の装置はやがて姿が見えなくなってしまうでしょう。
トレース・ガス・オービターは画像を撮っただけでなく、着陸時においてもパーサヴィアランスとNASAを結ぶ中継地点として重要な役割を果たしました。今後もパーサヴィアランスとともに火星探査を続け、大気気体に地質学的な、あるいは生物学的な営みによって生成されるガスが含まれていないかを調べます。
Reference: ESA
2021-03-05 23:00:00Z
https://news.google.com/__i/rss/rd/articles/CBMiQmh0dHBzOi8vd3d3Lmdpem1vZG8uanAvMjAyMS8wMy9wZXJzZXZlcmFuY2Utcm92ZXItb24tdGhlLW1hcnMuaHRtbNIBRmh0dHBzOi8vd3d3Lmdpem1vZG8uanAvYW1wLzIwMjEvMDMvcGVyc2V2ZXJhbmNlLXJvdmVyLW9uLXRoZS1tYXJzLmh0bWw?oc=5
No comments:
Post a Comment