抗がん剤治療の影響で髪が抜けた人の力になりたい−。乳がんの治療で髪が抜けた母親の友人の話を耳にし、ウィッグ(かつら)にするために髪を寄付する「ヘアドネーション」に湖西市鷲津中学校三年の中村千優さん(14)が初めて取り組んだ。きっかけになった女性にも見守られながら、約四十センチの髪を切り落とした。 (鈴木太郎)
小学五年から何となく髪を伸ばしていた中村さん。ヘアドネーション自体は知っていたが、自分がやろうとは思っていなかった。転機は一年前、母優子さんの友人の会社員の女性(53)が乳がんにかかったことだった。身近な人ががんの当事者になったことで、寄付に必要な三十一センチ以上の長さになるまで伸ばそうと決意した。
女性は昨年二月の健康診断で異常が見つかり、その後の検査で初期の乳がんを発見。転移しやすい場所にあったため、放射線治療でなく、毛髪が抜ける抗がん剤治療を選択した。投与が終わった今年一月に、ウィッグを着けて職場復帰。完全人工毛だと頭皮の蒸れやチクチクとした痛みが気になるため、人毛入りが手放せない。
十日、活動に協力する同市古見の美容室「たむたむ」に来店。優子さんや女性に見守られながら、六カ所で束ねた髪を切ってもらった。「思ったより多くて驚いた」と中村さん。髪は大阪市のNPO法人「ジャパン・ヘアドネーション・アンド・チャリティー(JHD&C)」に寄付し、他の人の髪と共にウィッグに仕立ててもらう。
中村さんは「次に切るときも寄付したい。今度同じ長さになるのは高校三年生かな」とはにかんだ。女性は「自分でもつらかったのに、小児がんで髪を失う思春期の女の子の気持ちはいかばかりか。思いやりある行動は似た境遇の人に元気を与えてくれる」と笑顔を見せた。
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