2022年06月20日17時21分
同性同士による結婚が認められないのは憲法に違反するとして損害賠償を求めた訴訟で、大阪地裁に向かう原告ら＝２０日午後、大阪市北区
同性婚を認めない民法や戸籍法の規定は、婚姻の自由を保障した憲法に違反するなどとして、愛知、京都、香川の３府県の同性カップル３組が国に１人１００万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が２０日、大阪地裁であった。土井文美裁判長は同性婚を認めないことを合憲と初めて判断し、原告側の請求を棄却した。原告側は控訴する方針。
同性婚訴訟、２０日に判決 全国２例目、札幌は「違憲」―大阪地裁
同性婚をめぐる訴訟では全国２例目の判決。昨年３月の札幌地裁判決は請求を棄却したが、法の下の平等を定めた憲法１４条に照らし違憲としており、司法判断が分かれる形になった。
土井裁判長は、婚姻の自由を定めた憲法２４条について、「異性間の婚姻のみ定めたもの」と指摘。同性婚を認める法整備がされていない点について「将来的に違憲となる可能性はある」としつつ、どのような法的保護を与えるかの議論が尽くされていないとして、「現段階で違憲とは認められない」と述べた。
原告側が相続の権利などの利益を得られず憲法１４条に反すると主張していた点については、「同性カップルと異性カップルの享受し得る利益の差異は、相当程度解消、緩和されつつある。婚姻類似の制度や個別的な立法でさらに緩和することも可能」とした。
訴訟はこのほか、東京、名古屋、福岡の各地裁で係争中。
2022-06-20 08:21:00Z
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