2022年08月08日07時24分
【パリ時事】ウクライナ南東部にある欧州最大規模のザポロジエ原発が6日夜、攻撃を受け、関連施設に被害が出たもようだ。同原発では5日にも砲撃があり、ロシア軍とウクライナ軍は相手が攻撃したと非難合戦を展開。情報は錯綜(さくそう)しており、詳細は明らかになっていない。
ウクライナ国営原子力企業エネルゴアトムは7日、通信アプリで「ロシア軍が原発にミサイルを発射し、使用済み核燃料の貯蔵施設付近を破壊した」と非難した。作業員1人が負傷したという。AFP通信によれば、ロシア側はウクライナ軍の砲撃で管理棟が損傷したと主張している。
一方、ウクライナのインフラ省は7日、黒海に面した南西部チェルノモルスクの港にバルバドス船籍の貨物船が到着したと発表した。ウクライナ産穀物が積み込まれる予定で、クブラコフ・インフラ相はフェイスブックで「『穀物回廊』が使用できるようになったと明言できる」と歓迎した。ロシアによる2月の侵攻開始後、外国籍の船が入港したのは初めて。
クブラコフ氏は「2週間以内に、1日当たり少なくとも3~5隻の船舶を受け入れるようにする計画だ」と説明。「月間300万トンの農産物」の輸出を目指すと明らかにした。
また、インフラ省によると、南西部オデッサとチェルノモルスクの港から7日、合計で16万トン以上の農産物を積んだ4隻の船が出港した。
こうした中、ウクライナ軍は南東部ザポロジエ州や南部ヘルソン州のロシア軍占領地の奪回作戦を続けている。英国防省は6日の戦況分析で、ロシア軍がウクライナ軍の反撃に対抗するため、戦力を東部ドンバス地方からザポロジエ、ヘルソン両州に移動させつつあると指摘。激戦地が南部に移る「新たな局面」に入ろうとしているという見方を示した。
2022-08-07 22:24:00Z
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