岸田首相(自民党総裁)は10日に行う内閣改造・党役員人事で、萩生田光一経済産業相(58)を党政調会長に起用する方向で最終調整に入った。寺田稔首相補佐官(64)と、岡田直樹参院国会対策委員長(60)は初入閣させる意向だ。鈴木俊一財務相(69)と、公明党の斉藤鉄夫国土交通相(70)は留任させる。
萩生田氏は自民最大派閥の安倍派に所属し、銃撃事件で亡くなった安倍晋三・元首相に近い。政調会長への起用には、安倍派を重視する姿勢を示し、防衛力強化などの重要政策で党内調整を円滑に進める狙いがあるとみられる。
岸田派の寺田氏は首相と同じ広島出身で、衆院当選6回。首相がライフワークとしている核軍縮問題などを担当する首相補佐官として、核拡散防止条約(NPT)再検討会議への首相出席などの調整を担った。
自民党は8日、臨時の党役員会と総務会を開き、党役員人事を首相に一任することを決めた。首相は「新たな体制の下で難局突破、政策断行に全神経を集中させていきたい」と述べた。
党役員人事では、高木毅国会対策委員長(66)は続投の方向だ。
この日、首相は首相官邸で、公明党の山口代表、安倍派会長代理の塩谷立・元文部科学相、二階派事務総長の武田良太・前総務相、関口昌一参院議員会長と相次いで面会した。
首相は、松野博一官房長官(59)ら政権の骨格は維持し、健康問題を抱える岸防衛相らを交代させる構えだ。
◆入閣が固まった顔ぶれ
(敬称略)
外務 林芳正 61
財務 鈴木俊一 69
国土交通 斉藤鉄夫 70
官房 松野博一 59
※いずれも留任
(ポスト調整中)
寺田稔 64
岡田直樹 60
◆内定した自民党役員
副総裁 麻生太郎 81
幹事長 茂木敏充 66
2022-08-08 20:00:00Z
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