2021年8月の東京パラリンピック開会日に飛行した「ブルーインパルス」の噴射したカラースモークの染料が一般車に付着した問題を巡り、航空自衛隊は22日、展示飛行部隊指揮官の50代男性=1等空佐=を減給15分の1(1カ月)、飛行部隊編隊長の40代男性=2等空佐=を戒告の懲戒処分とした。同日付。
空自によると、21年8月24日、東京都心の上空でカラースモークを使った機体とは別の予備機3機が発着拠点の入間基地(埼玉県)に着陸する前、低高度で赤や緑、青のスモークを噴射したとみられる。
被害に関する問い合わせがこれまでに約500件、空自に寄せられた。染料が付着した車両は基地周辺の約1200台に上るとみられ、一部は損害賠償の手続きを進めている。編隊長は噴射した理由について「基地周辺の住民への感謝の気持ちを表した。タンクの掃除を容易にするためにも使い切りたかった」と説明しているという。
スモークの使用に関し、部隊内では高度約300メートル以上で使用するとの基準があるのに、これより低い高度で噴射したため、染料の粒子が霧散しなかったとみられる。この使用基準は、当日の飛行計画に規定として盛り込まれていなかった。空自は、編隊長が使用基準の認識がないまま計画を立案し、指揮官も指摘せず計画を承認した点が注意義務違反にあたるとした。
このほか、過去に使用基準の説明を受けていたのに積極的に情報共有を図らなかったなどとして、乗員を含む7人を注意または口頭注意処分とした。井筒俊司・航空幕僚長は22日の定例記者会見で「再発防止策を浸透させ、同種事案を二度と起こさないようにする」と述べた。【内橋寿明】
2022-09-22 06:09:05Z
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