大学入学共通テストでは新型コロナウイルスやヤングケアラーなど、ニュースやインターネットで話題になった身近な題材が多く出されました。
「世界史A」では、人や物の流れをテーマにした問題文の中で「新型コロナウイルス」ということばが、共通テストとして初めて使われました。
「政治・経済」では、去年4月、成人年齢の引き下げと合わせて施行された改正少年法で、特定少年が何歳以上なのかを問う問題が出ました。
「現代社会」では、子どもの貧困について考える問題の解答の選択肢として、「ヤングケアラー」を説明する文がありました。
英語のリーディングでは、過酷な環境でも生き延びることからインターネットなどで“地上最強の生き物”とも言われる「クマムシ」を紹介する英文が出されました。
大手予備校の河合塾は、問題に示された会話文と複数の資料を結びつけて答えを導き出す問題が多いなど、これまで2回と同様、思考力や判断力が重視されているとしています。
河合塾教育企画開発部の浅野晴久部長は「共通テストになって3年目となり、内容が安定してきた印象がある。授業で身につけた知識を活用し、発揮してほしいという出題者のメッセージが読み取れる。難易度については、去年は数学が予備校業界でもセンセーショナルに受け止められるほど難しかったが、ことしはそこまでではなく、去年ほど平均点が低くなることはないのではないか」と分析しています。その上で受験生に向けては「結果を引きずらず、2次試験や私立の試験に切り替えることが重要だ。自己採点によっては志望校を考え直す人もいると思うが、本当に行きたい大学かどうかをよく考えて、後悔のない選択をしてほしい」と話していました。
2023-01-15 13:13:52Z
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