日本学術会議の会員の選び方などを見直す法律の改正案について、政府は、学術会議側の理解を得るため協議を続けたいとして、今の国会への提出を見送る方針を固めました。
政府は、日本学術会議の透明性を高めるため、会員の選考に意見を述べる第三者委員会を設けることなどを盛り込んだ日本学術会議法の改正案を、今の国会に提出することを目指していて、今月17日に開かれた学術会議の総会には、担当者が出席し、改正案の具体的な内容を説明しました。
しかし会員からは「政府の意向が影響することが危惧される」などと改正に反対する意見が相次ぎ、学術会議は、政府に対し、今の国会への提出をいったん思いとどまるべきだなどとする勧告を出しました。
これも踏まえ政府は、このまま改正案を閣議決定すれば学術界との間に決定的な決裂を招くおそれがあり、学術会議側の理解を得るため協議を続けたいとして、今の国会への提出を見送る方針を固めました。
政府は、20日夕方、岸田総理大臣と学術会議を所管する後藤経済再生担当大臣が協議して、この方針を最終的に決定する見通しです。
立民 泉代表「政府の過度な踏み込みはおかしい」
立憲民主党の泉代表は、党の会合で「日本学術会議の自治の中に、政府が過度に踏み込むことはおかしいと言ってきた。統一地方選挙の後半戦や衆参の補欠選挙を前に、強行する姿勢を見せたくないという理由なのかもしれないが、会員候補の任命を拒否した問題もまだ解決しておらず、政府には改めて任命を求めていきたい」と述べました。
2023-04-20 08:27:29Z
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