9日夕、岡山県津山市の病院駐車場に止められた車の中で、2歳の男児がぐったりしているのを、この病院に勤務する介護助手の祖母(53)が見つけ、男児は間もなく死亡が確認された。祖母は同日朝、男児を車に乗せた後、保育園に送るのを忘れて出勤し、駐車場に放置したといい、県警は10日、過失致死容疑で逮捕した。保育園では、朝の登園が確認できない場合、保護者に直接、確認するルールがあるが、守られていなかった。
発表では、祖母は出勤した9日午前8時15分頃~午後5時40分頃の約9時間半にわたり、病院の職員用駐車場で、孫の男児(2)を乗用車内に置いたままにして、死亡させた疑い。調べに「仕事について考え事をしていて、孫を保育園に送るのを忘れた」と話し、容疑を認めているという。
男児に目立った外傷はなく、県警は熱中症になった可能性があるとみて、司法解剖して死因を調べる。
祖母は同日朝に車で津山市の自宅を出て、近くに住む男児を乗せた後、園に立ち寄らずに出勤。3列シートの2列目に設置したチャイルドシートに座らせたまま働いていたという。帰宅しようとした祖母が置き去りに気づき、同僚が午後5時45分頃に110番。男児はシートベルトをしたままだった。車のドアは施錠されており、駐車場に日よけの屋根はなかった。気象庁によると、9日の同市の最高気温は31・7度だった。
男児の父親(28)は読売新聞などの取材に応じ、「ようやく手を合わせて『いただきます』のポーズができるようになったところだったのに。よく笑う子で、車やブロックのおもちゃが好きだった」と声を詰まらせた。
父親によると、男児は第1子で、4月に保育園に入園。近く2人目が産まれる予定だったため、8月中旬から祖母に男児の送り迎えを頼んだという。「祖母はよくかわいがってくれていた。本人が一番苦しいと思う」と話した。
過去に登園が遅れた際は、午前10時頃に園から出欠確認の連絡があったといい、父親は「もしかしたら防げたかもしれない。悔しい」と語った。
男児が通う保育園では、午前9時半までに登園が確認できない場合、電話で保護者に直接連絡するよう園の規則で定めていたが、連絡を怠っていた。
園によると、17人の保育士が勤務し、6クラスで計84人の園児が通園している。男児は9日に園を利用する予定だったが、担任の保育士は、男児が家族と一緒に自宅にいると思い込んで連絡しなかった。保育士はこの日登園しなかった別の園児についても、保護者に電話していなかったという。
事件を受けて園は10日夜、保護者約40人を集めて臨時説明会を開いた。園長(66)は「尊い命が亡くなったことを
保育園への送迎中などに、子どもが車内に置き去りにされて亡くなる事例は後を絶たない。
大阪府岸和田市では昨年11月、女児(2)が約9時間にわたり車内に放置されて死亡。父親は他の姉妹2人を認定こども園に送ったが、女児を別の保育所で預けず、車に乗せたまま帰宅していた。府警には「送り届けたつもりだった」と説明し、保育所側も欠席に気付きながら、確認の電話をしていなかった。
国は、園児が登園しない場合、保護者への速やかな確認や職員間での情報共有の徹底を保育園などに求める通知を繰り返し出し、注意を呼び掛けている。
2023-09-11 06:49:00Z
https://news.google.com/rss/articles/CBMiN2h0dHBzOi8vd3d3LnlvbWl1cmkuY28uanAvbmF0aW9uYWwvMjAyMzA5MTEtT1lUMVQ1MDExNi_SAQA?oc=5
No comments:
Post a Comment