岸田首相は、所得税について期限付きの減税を検討する意向を固めた。自民、公明両党の政調会長、税制調査会長と20日に首相官邸で会談し、検討を指示する。複数の政府関係者が明らかにした。
首相は19日、首相官邸で記者団に対し「国民への還元について早急に具体化していきたい」と述べ、調整を急ぐ考えを示した。
与党は首相の指示を踏まえ、所得減税の期間や手法の検討に入るとみられる。減税の手法としては、一律で税額を差し引く「定額減税」のほか、一定の割合を差し引く「定率減税」、納めた所得税の一部を還付する案などが検討対象になる見通しだ。
首相が表明した「税収増の国民への還元」を巡っては、自公両党が17日に首相に提出した経済対策の提言には所得減税が明記されなかった。ただ、与党内では「国民に広く恩恵が及ぶ」として所得減税の実現を求める声が根強く、首相の対応が焦点となっていた。首相が両党の政調会長らに直接指示を出すのは、自ら主導して方向性を示すことで、物価高に悩む国民の負担軽減に取り組む姿勢を強調する狙いがある。
一方、2023年度当初予算は歳入の約3割にあたる35兆円超を国債でまかなっており、政府・与党の一部では「財政規律の観点から減税は望ましくない」との意見も出ている。政府は防衛力強化に向けた財源の一部として法人、所得、たばこ3税を増税する方針を決めており、政策の整合性を問う声もある。
2023-10-19 12:40:00Z
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