イスラエルとハマスは、今月24日から4日間にわたって戦闘を休止し、ハマスがガザ地区で拘束してきた人質のうちイスラエル人の子どもや女性50人を解放する一方、イスラエルは刑務所に収容しているパレスチナ人150人を釈放することなどで、合意しています。
戦闘休止3日目にあたる26日、ハマスはイスラエル人14人とタイ人3人の合わせて17人を解放しました。
解放されたイスラエル人の1人はロシア国籍も持っているということで、イスラエルメディアは、ロシア側の求めに応じた解放で、イスラエルとの合意に基づくものではないという見方を伝えています。
前日の25日には、ハマスが支援物資が合意のとおりガザ地区に搬入されていないと主張して解放を遅らせましたが、26日は大きな混乱はありませんでした。
また、ハマスは今回、ガザ地区の南部ではなく北部で人質を赤十字に引き渡していて、ハマスが北部で軍事力を失いつつあるというイスラエル側の主張を、けん制するねらいもあると見られます。
一方、イスラエル政府も26日、刑務所に収容していたパレスチナ人39人を釈放したと発表しました。
戦闘休止の期間が最後の1日となるのを前にハマスは26日に声明を出し「このあとも解放する人質の数を増やすことで、戦闘休止の期間を延長したい」として、人質を段階的に解放するのと引き換えに戦闘休止の延長を求めていく考えを示しました。
一方、イスラエルのネタニヤフ首相は26日、ガザ地区に展開している部隊を視察し、「戦争の目標は、ハマスのせん滅、人質全員の奪還と、ガザ地区が二度とイスラエルの脅威にならないようにすることだ。誰もわれわれを止めることはできない」と述べ、軍事作戦を続ける姿勢を改めて強調しました。
しかしイスラエル国内では、まだ解放されていない人質の家族などから戦闘休止を延長するよう求める声も上がっていて、今後のイスラエル側の対応が焦点となります。
2023-11-26 21:21:35Z
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