ウクライナでは、欧米の軍事支援が停滞する中、一般の市民が軍を支援する動きが広がっています。
このうち、キーウ州内にある工場では、軍事侵攻が始まる前までは、公共交通機関や救急車などに使われる座席を作っていましたが、現在は、小型の車両や防弾チョッキなど前線の兵士向けの装備品を作り軍に無償で提供しています。
特に戦地で重宝されているのが、ぬかるんだ地面や傾斜でも走ることができる自動車で、戦闘に使うことはできないものの、けがをした兵士を運ぶためなどの用途でこれまでに30台以上が実際に戦地で使用されているということです。
ただ、この工場ではもともと70人ほどの従業員が在籍していましたが、徴兵などの影響で現在はおよそ20人しか働いていません。
従業員はほとんど休みもとらずに作業にあたっているということですが、生産できる車両の数は限られているほか、資金不足も課題だということです。
工場の担当者は「すぐにでもほしいという問い合わせが少なくとも10件入っているが生産する資金が足りず、要望には応えられていない」と話していました。
こうした工場を支援しているのが、現地のNPOです。
このNPOでは、前線の兵士たちから需要を聴き取ったうえで、必要な物資を製造できる民間の工場や企業に対して資金を援助しています。
資金は、海外などから集まった寄付金などでまかなっているということです。
団体の共同代表を務めるアナトリー・アクロブさんは「前線の兵士たちを支援するため毎週のように新しい民間企業が参画している。私たちとしてもさらに広い分野で軍を支援できるよう信頼できるパートナーを探している」と話していました。
そのうえで「海外からの支援の量は劇的に減っている。民間が軍事的な支援に加わることは残念ながらウクライナがこの戦争に勝つことには不可欠だ」と話し、欧米の軍事支援が停滞する中、こうした取り組みをさらに拡大していく必要があると強調していました。
2024-02-24 10:49:50Z
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