夫婦で共謀して昨年3月、当時4歳の次女に化学物質や薬物を飲ませて殺害したとして、警視庁捜査1課は14日、殺人の疑いで、ホテル運営会社社長の細谷健一(43)と妻志保(37)=東京都台東区=の両容疑者を逮捕した。健一容疑者は「関与していません」と否認し、志保容疑者は黙秘している。
◆児相に一時保護、日常的に虐待の可能性も
都によると、次女は生後2カ月の時に心理的虐待を受けたとして児童相談所に一時保護され、死亡の半年前からは顔などに傷が目立つようになった。捜査1課は、次女が日常的に虐待を受けていた可能性もあるとみて調べている。
逮捕容疑では昨年3月12~13日、自宅マンション一室で人体に有害な化学物質「エチレングリコール」と抗精神病薬「オランザピン」を次女の美輝(よしき)ちゃんに何らかの方法で飲ませ、中毒死させたとされる。
エチレングリコール 車のエンジンの凍結を防ぐ不凍液などに使われる化学物質で、消防法が危険物に指定している。口にすると意識障害などを引き起こし、腎不全で死亡することがある。無色無臭の液体で甘みがあり、水やアルコールに溶けやすい。オランザピンは抗精神病薬で、めまいや立ちくらみの副作用がある。急性過量投与による死亡例の報告もある。
捜査1課によると、志保容疑者に外出先から呼び戻された健一容疑者が13日朝「次女が息をしていない」と119番。美輝ちゃんは搬送先の病院で1時間後に死亡した。救急隊員らの到着時は意識不明で、裸におむつ姿で床に寝かされていた。
現場の状況の不自然さや児相への通告歴などから、警視庁が事件性を疑い司法解剖し、体内から大量のエチレングリコールやオランザピンを検出した。
捜査1課は昨年8~9月、夫婦宅を家宅捜索するとともに夫婦を任意聴取。2人は美輝ちゃん死亡への関与を否定した。押収したパソコンやスマートフォンの解析で、事件の約1年前からエチレングリコールやオランザピンをインターネットで複数回購入していたことが確認された。
捜査関係者によると、2018年4月には健一容疑者の姉=当時(41)=が同じマンションで不審死しており、捜査1課が当時の状況を調べている。
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2024-02-14 11:15:00Z
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