歴代の天皇で初めて外国への留学を経験した天皇陛下は、イギリスのオックスフォード大学で昭和58年から2年間学び、150人の学生とともに寮生活を送る中でその後の人生に大きな影響を及ぼす経験をされました。
滞在中はイギリス王室との交流もあり、天皇陛下は、今回の訪問を前に行われた記者会見で、「留学中にも、英国王室の方々から、様々な形でお心遣いを頂きました。英国に到着した翌々日、エリザベス女王陛下からバッキンガム宮殿でのお茶に御招待いただき、女王陛下御自身で紅茶をいれてくださるなど、くつろいだ雰囲気の中で、楽しいひとときを過ごさせていただきました」と話されています。
その翌年には、スコットランドのバルモラル城に招かれて滞在し、女王一家とともにバーベキューを楽しむなどして過ごされたということです。
この時のことについて、天皇陛下は記者会見で「当時のチャールズ皇太子殿下とは、バルモラル城近くの川で毛鉤で魚を釣るフライフィッシングを御一緒しました。私自身フライフィッシングは初めての経験でしたが、皇太子殿下から毛鉤の付け方や毛鉤の投げ方などを丁寧に教えていただきました。二人そろってウェーダーという胴付長靴を履いて川の中に入り、近くで大きな魚が跳ねるのを見たのですが、二人とも収穫はありませんでした。このように、女王陛下を始めとする英国王室の皆様に家族の一員であるかのような心温まるおもてなしを頂いたことが懐かしく思い出されます」と振り返られました。
天皇陛下は、留学を終えたあと、これまでに4回イギリスを公式訪問し、イギリス王室との交流を深められてきました。
このうち、平成13年の訪問では、天皇陛下は、ハイドパークで行われた日本文化を紹介する催しで、当時皇太子だったチャールズ国王とともに阿波踊りを踊り、帰国前の記者会見で「意外に難しいものでしたが、大変面白い経験をすることができました」と感想を述べられていました。
また、おととし、エリザベス女王が96歳で亡くなり国葬が行われた際には、即位後初の外国訪問として天皇陛下が皇后さまとともにイギリスを訪問し、葬儀に参列されました。天皇が外国の王室や元首の葬儀に参列することは皇室の慣例からして異例のことですが、皇室とイギリス王室が古くから親密な関係にあることなどこれまでの交流や関係性から、おふたりで参列されました。
葬儀の前日にバッキンガム宮殿で行われたレセプションで、天皇陛下はチャールズ国王に弔意を伝え、固い握手を交わされました。
一方、チャールズ国王は、皇太子時代に5回来日しています。1回目は昭和45年で、大阪万博の会場を訪れ、昭和天皇や香淳皇后、それに上皇ご夫妻と面会しました。
結婚の5年後の昭和61年に訪問した際には、当時皇太子妃だったダイアナさんとともに東京でパレードを行い、沿道には10万人近くが詰めかけました。
さらに、平成2年に上皇さまの即位の礼に参列し、平成20年に日本とイギリスが外交関係を結んでから150年になるのに合わせてカミラ王妃とともに来日したほか、令和元年には天皇陛下の即位の礼にも参列しました。
2024-06-22 02:42:08Z
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