ポンペオ米国務長官は香港の高度な自治はもはや維持できないとの見解を示した=ロイター
【ワシントン=永沢毅】ポンペオ米国務長官は27日の声明で、中国が香港への統制強化に向けた新法の制定をめざしているのを受けて「もはや香港が『高度な自治』を維持できるとは誰も主張できない」との見解を示した。香港に経済的な特別扱いを認めてきた優遇措置は「続けるのに値しない」との認識も示し、中国に重ねて警告した。こうした考えを同日、米議会に報告した。
ポンペオ氏は今後の米政府の対応については明らかにしなかったが、香港に対する関税や査証(ビザ)などでの優遇措置の見直しにつながる可能性がある。トランプ大統領は週内にも中国への制裁を科す可能性を示唆している。
ポンペオ氏は声明で今回の中国の動きが「香港の自治と自由を根本的に損なう」と批判。「米国は自由で繁栄した香港は権威主義的な中国のモデルになると望んでいた。しかし、中国が自らを香港の手本とするよう仕向けているのは明らかだ」と失望を表明した。
これに関連し、ポンペオ氏は27日の英国のラーブ外相との電話協議で、国際社会は中国による香港の自治の侵害に対応する必要があるとの認識で一致した。
2019年11月に成立した香港人権・民主主義法では、米政府は一国二制度に基づいて香港の高度な自治が維持されているかどうかを議会に報告する必要がある。27日の報告はこの規定に基づくもの。
中国は開催中の全国人民代表大会(全人代、国会に相当)で28日に「香港国家安全法」の制定方針を採択する見通しだ。中国は米国が制裁に動けば報復措置をとる構えをちらつかせており、米中対立が一段と激しさを増すのは確実だ。
2020-05-27 16:28:02Z
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