安倍晋三前首相は25日午後、衆院議院運営委員会に出席する。安倍氏の後援会が主催した「桜を見る会」前夜祭を巡り、公設第1秘書が政治資金規正法違反（不記載）罪で略式起訴された問題を説明する。首相時代の国会答弁が事実と違っていたとして訂正し、陳謝する。
衆院の後に参院の議運委にも出る。衆参でそれぞれ1時間、公開で質疑する。
東京地検特捜部は24日、安倍氏の公設第1秘書を略式起訴し、安倍氏は嫌疑不十分で不起訴処分とした。これを受けて安倍氏は同日、代理人を通じて衆参両院議長に発言の機会を申し出ていた。
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立憲民主党の安住淳国会対策委員長は25日、国会内で記者団に「これだけ国会で問題になっていて『知ったのはつい最近だった』というのを信じている国民は少ない。不起訴に値するのか多くの皆さんが疑問に思っている」と述べた。
同党は同日、衆院で辻元清美副代表、参院で福山哲郎幹事長らが安倍氏を追及する。
安倍氏は首相当時、国会で「後援会としての収入、支出はない」などと答えた。
24日の記者会見で「事務所に幾度も確認し、当時の知る限りの答弁をしたつもりだ。結果として事実に反するものがあった」と語った。ホテルへの支払いを負担した約700万円は事務所に預けた安倍氏自身の「手持ち資金」から支出したと指摘した。
「私の政治責任は極めて重いと自覚している」と言及したものの、不記載に関与していないと強調した。「初心に立ち返って研さんを重ね、責任を果たす」と話し、議員辞職は否定した。
政府・与党は安倍氏の国会説明によって、この問題に終止符を打ちたい思惑がある。自民党は当初、非公開での開催を唱えたが、公開でのやりとりを求める野党の主張を受け入れた。
野党は菅義偉首相も官房長官時代に誤った答弁を繰り返したとして、内閣支持率が低下気味の菅政権への攻撃材料にする狙いもある。
2020-12-25 02:00:00Z
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