山火事が続いている栃木県足利市では、消火活動に大量の水を使用している影響で、一部の地域で断水などが起き市が給水活動を行っています。
足利市によりますと、断水が起きているのは五十部町と大岩町の一部の世帯です。
この地域では山火事の消火活動に大量の水を使っている影響で断水が起きているほか、水圧が弱まったり水が濁ったりしているということで、市は五十部町内の資材置き場に給水所を設けています。
給水所には近くに住む人たちが訪れ、1人あたり6リットル入りの水2袋を受け取ると、市の職員に車に積み込んでもらっていました。
また市の職員は、断水や水の濁りなどが発生している地区を細かく把握するため、市民に対して聞き取りを行っていました。
避難勧告が出されている地域の近くに住む70代の女性は「水が止まると心配なのでペットボトルなどにためていますが、念のためもらいに来ました」と話していました。
また、夜は近くの避難所に自主避難しているという60代の女性は「水道の水圧が弱くなったので、トイレなどこれから色々使うのに不安で水を取りに来ました。夜は炎が真っ赤に見えて怖いので、おとといから避難しています。大事なものは家から持ち出しました」と話していました。
【寺の仏具運び出しに高校生が協力】
栃木県足利市の山火事で、避難勧告が出されている地域にある寺では、建物などへの延焼に備えて地元の高校生のボランティアが仏具などを外に運び出す作業を行いました。
山火事で避難勧告が出されている足利市大岩町にある寺では、25日午前、建物などへの延焼に備えて本堂にある護摩修行で使う仏具などを運び出す作業を行いました。
山火事の影響で休校となった県立足利工業高校の生徒6人がボランティアで作業を手伝いました。
生徒たちは高校の野球部で活動していて、必勝祈願のためこの寺を訪れたことがあるということで、寺の関係者と協力して仏具などを車に積み込んでいました。
作業を手伝った足利工業高校の小泉建太朗さんは「毎年、必勝祈願をさせてもらっているお寺のために何か力になりたいと思って仲間にも声をかけました。一刻も早く火が消えて、元の日常に戻ってほしいです」と話していました。
寺の住職の息子の沼尻了恵さんは「これまで30年以上、寺に携わってきましたが、こんな火事は経験したことがありません。高校生たちが力仕事を引き受けてくれて本当に助かります」と話していました。
【足利市が住民に健康状態聞き取り】
栃木県足利市の山火事で、避難勧告が出されている207世帯の住民に対し、市は健康状態に問題がないか、聞き取りを行いました。
今月21日に足利市西宮町で発生した山火事は延焼が続いていて、市は、住宅地への延焼のおそれがあるとして、市内の207世帯に避難勧告を出しています。
しかし、ただちに避難できない世帯もあることから、市は自宅などにとどまっている人の健康状態を確認しようと、職員が2人1組で対象地域にある住宅を訪問し、聞き取りを行いました。
住民に、健康面で不安に思っていることがないかや、夜は十分な睡眠がとれているかなどを質問したうえで、マスクやのどあめを渡していました。
訪問を受けた住民は「どこまで長引くか分からない中でこうして気にかけてくれるのは本当にありがたい。健康に気をつけて火が消し止められるのを待ちます」と話していました。
足利市健康増進課の下山綾子保健師は「こういう状況下で持病がある人は悪化することもあるし、過度のストレスがかかる場合もあるので、不安なことは小さなことでも相談してほしい」と話していました。
2021-02-25 06:35:00Z
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