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Tuesday, August 3, 2021

事業用太陽光が最も割高に 2030年の電源別統合コスト - 産経ニュース

経済産業省は3日、太陽光や原子力といった電源ごとの2030(令和12)年時点の統合的な発電コストの試算をまとめた。国の中長期的なエネルギーの方向性を示すエネルギー基本計画の素案で各電源の30年時点の構成比がまとまったことを踏まえ再計算したもので、1キロワット時当たりの発電コストは事業用太陽光が18・9円で最も割高になった。

今回は、バックアップ電源の費用も含めたより実態に近い統合的な発電コストを試算。1キロワット時当たりのコストは安い順に、ガス火力が11・2円、石炭火力が13・9円、原子力が14・4円、陸上風力が18・5円、事業用太陽光が18・9円だった。

同省が7月に発表した、機械的な計算に基づく発電コストでは、事業用太陽光が最安だった。同省は今回、機械的な発電コストについても再計算。結果は安い順に、ガス火力が10・7円、事業用太陽光が11・2円、原子力が11・7円、石炭火力が13・6円、陸上風力が14・7円となった。

事業用太陽光については、天候や昼夜で発電量が大きく変動するため、これを出力量の調整がしやすい火力発電で補うための費用などが必要になり、統合的な発電コストを大きく押し上げた。

こうした、電源を電力システムに受け入れるための費用を含めたコストは「電源別限界コスト」と呼ばれ、各国で電源の統合的なコストを測る指標として使われている。経産省の担当者は今回の試算について「どの電源でも電力システム全体にコストが生じる。それらを全体でどう抑制していくかの議論につなげたい」としている。

エネルギー基本計画の素案は30年度時点の電源構成を再生可能エネルギー36~38%▽原子力20~22%▽火力41%▽水素・アンモニア1%-としている。

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