東京都狛江市の住宅で大塩衣与(きぬよ)さん(90)が遺体で見つかった強盗殺人事件で、大塩さんは激しい暴行を受けたとみられることが21日、分かった。室内からは4種類の足跡も確認された。発覚の端緒となった千葉県大網白里市の店舗で起きた強盗傷害事件も複数人が襲撃し、店長が激しい暴行を受けており、警視庁調布署捜査本部は、関東で相次ぐ強盗事件と同一グループによる犯行で、両事件の一部実行犯が同一人物の可能性もあるとみている。
捜査本部によると、大塩さんは19日夕、地下1階で両手首を結束バンドで縛られ、死亡しているのが見つかった。ひじを骨折し、皮膚がはがれる外傷や全身に打撲痕が確認された。
司法解剖の結果、死亡推定時刻は正午ごろで、死因は激しい暴行による多発外傷だったという。殴打や踏みつけられたり、蹴られたりした可能性がある。複数の指紋と家族以外の少なくとも4人が土足で侵入した跡も確認。付近の防犯カメラには現場近くから走り去る不審なレンタカー2台も写っていた。
一方、大網白里市のリサイクル店では12日夜、運転手役も含め3人組の男が襲撃。男性店長(76)を殴り粘着テープで縛ろうとしたが、抵抗され、何も取らず逃走した。男性は顔の骨を複数折るけがを負った。この事件でもレンタカーが使われていた。
大網白里の事件では、千葉県警が陸上自衛官の男(23)を逮捕。男の携帯電話の解析で大塩さん宅の襲撃を計画する交流サイト(SNS)上のやりとりが判明し、県警から警視庁への情報提供で19日夕に警察官が訪問して事件が発覚した。捜査本部などは両事件の手口やSNSのやりとりなどから一部実行犯が同一人物の可能性もあるとみて特定を急いでいる。
関東では今月、狛江の事件前に同様の強盗事件などが7件発生し、警視庁も一部に関与したとみられる男3人を逮捕。このうちの1人が「SNSの闇サイトに応募し2人を誘った」と話しているという。警視庁などは同一グループがSNSなどで実行犯を募り、メンバーを入れ替えながら犯行を重ねているとみている。
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事件現場は、大塩さんと、孫2人を含めた息子夫婦家族が暮らす2世帯住宅。近隣住民によると、3年ほど前の新築と同時に転居してきたという。
大塩さんは、90歳の高齢で足を引きずるような姿もみられたが、自宅周辺をよく歩いていたという。事件当日の19日午前10時半ごろにも、近隣住民がすれ違っていた。近くの女性は「きちんとあいさつを返してくる人だった。とても元気だった」と語る。別の女性(65)も自宅の前を掃除する大塩さんを見たことがあった。「穏やかな雰囲気の人だった」と振り返る。
近隣住民によると、一軒家が多い地域だが大塩さん方は2世帯で大きく、駐車場にも高級外車が2、3台止まっているなど目立っていたとする。男性(71)は関東で緊縛強盗が相次いでいた報道に接していたとし、「(大塩さん方の)事件を知って、それが頭をよぎった」と話した。
2023-01-21 12:10:16Z
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