中国軍は、台湾周辺で実施している軍事演習2日目の9日、台湾とその周辺海域の主要目標に対する精密攻撃のシミュレーションを行った。
中国軍は台湾を包囲するシミュレーションを実施。台湾によると、9日には中国軍機約70機が台湾島の周囲を飛行した。中国軍の船11隻も確認されたという。
前日8日には、中国軍の戦闘機45機が台湾海峡の中央線(中台の領土の非公式な境界線)を越えたり、台湾南西沖の防空識別圏に進入したりしたと、台湾が発表していた。
アメリカは中国に自制を求めている。
台湾当局が映像公開
中国が「連合利剣」と名付けた今回の演習は、10日までの予定。台湾側は強く反発している。
台湾の防衛当局は8日、中国が蔡総統の訪米を「軍事演習の口実にし、地域の平和、安定、安全を著しく損なっている」と非難した。
同日は演習初日で、中国軍の船は台湾に最も近い中国領土の平潭島の近くを航行し、実弾を発射した。
台湾の沿岸警備当局は、中国の軍艦を追跡中だとする台湾の船の映像を公開。船員が無線で中国軍艦に対し、地域の平和を著しく損ねているとしてすぐに引き返すよう求め、進入し続ければ追放措置を取ると伝えている。
別の映像では、台湾の軍艦「迪化」が沿岸警備艇に同行し、中国軍の船と向かい合っている。
この日の演習は日没前に終了したが、台北の防衛当局によると、翌9日は早朝から再び、戦闘機が発進し始めたという。
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アメリカは中国に「自制」求める
アメリカは中国に対し、蔡氏の訪米を利用せず、「自制と現状維持」に努めるよう求めている。
米国務省の報道官は「北京の行動を注視している」とし、アメリカが周辺地域で「平和と安定を確実にし、国家安全保障上の約束を果たせるだけの、十分な資源と能力をこの地域で有している」と主張した。
アメリカは1979年に台湾と国交を断ち、中国政府と国交を樹立した。しかし、台湾に自衛の手段を提供することが法律で義務付けられている。
マカーシー氏は当初、台湾を訪問する予定だったが、中国との緊張を高めないようカリフォルニアで蔡氏と会談した。
中国側は演習について
中国国営メディアは今回の軍事演習について、「台湾島周辺のパトロールと前進を同時に行い、全方位の包囲と抑止態勢を形成する」ものだと伝えた。
また、中国軍が「長距離ロケット砲、海軍の駆逐艦、ミサイル艇、空軍の戦闘機、爆撃機、妨害機、補給機」のすべてを参加させたとした。
一方、台湾の中心都市、台北の住民らは、今回の中国の演習について「もう慣れてしまった」、「侵攻してきてもどうせ逃げられない。なるようになるしかない」などと述べ、ことさらには気にかけていないようにみえる。
台湾は自らを独立した主権国家と自認しているが、中国は台湾を自国から分離した省と位置づけ、いずれは再び中央政府の支配下に置かれるべきだと考えている。
2023-04-10 03:00:00Z
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