ガザ地区は北と東側をイスラエルに囲まれていますが、南部のラファ検問所はエジプトとの境界線にあります。
ハマスによる大規模な襲撃後イスラエルはガザ地区を完全に封鎖し、水や燃料、食料などの供給を止めているため、ラファ検問所が物資の搬入が可能な唯一の出入り口となっています。
こうした中、アメリカのバイデン大統領は18日、エジプトのシシ大統領との電話会談後、ラファ検問所から人道支援物資を積んだトラック20台をガザ地区に入れることで合意したと発表しました。
ただこの際、「トラックを通すためには道路にあいた穴などを補修する必要がある」と述べ、支援物資の通過はイスラエル軍の空爆による検問所周辺の被害を修復したあとになるだろうという見通しを示していました。
その後、ラファ検問所付近では20日、重機をつかって道路を整備する様子も映像で確認されましたが、この日もトラックが通過することはありませんでした。
こうした中、エジプト外務省の報道官は、「検問所を4回も攻撃し、物資の搬入を拒んでいるのはイスラエルだ」と批判しました。
イスラエル軍はガザ地区とエジプトとの境界線を厳重に管理していて、これまでも境界線の地下に掘られた密輸用のトンネルを空爆で破壊するなど、武器などの持ち込みを徹底的に阻止してきました。
今回もトラックに武器がつまれていないか検査する方法について、イスラエルとエジプトとの間で意見の隔たりがあるとする報道がありました。
またガソリンなど燃料の扱いも焦点になっていたとみられます。
ガザ地区では電力の供給がとだえるなか自家用の発電機が頼りになっていて、発電機を動かすガソリンの不足が深刻になっています。
しかしイスラエル政府の高官はNHKの取材に対して、燃料の持ち込みを認めればハマス側にわたってロケット弾の発射などに利用されるおそれがあると懸念を示していました。
また、ネタニヤフ首相も「食料と水、医薬品にかぎり、エジプトから持ち込むことを妨害しない」としていて、燃料は含まれないとする立場を示していました。
ガザ地区の住民の生活が困窮の度合いを深めるなか、人道危機への懸念が深まっています。
2023-10-21 10:11:29Z
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