2025年大阪・関西万博の建設工事現場で3月に発生した爆発事故で、日本国際博覧会協会は2日、現場を報道陣に公開した。事故のあった建設中のトイレ1階では、厚さ18センチのコンクリート製の床が幅約60センチ、長さ約6メートルにわたってはがれ、鉄筋があらわになっていた。
爆発事故は3月28日午前10時55分ごろ、夢洲(ゆめしま)(大阪市此花区)のパビリオン建設が進むエリアに隣接する工区で発生。トイレの建設工事中に爆発が起き、床や屋根などが破損した。けが人はいなかった。
7月2日に公開された現場では、爆発で散らばったコンクリート片は既に撤去されていた。屋根に約10カ所のへこみがみられたが、焼け焦げた様子はなく、爆風によるものとみられる。建物内で担当者が簡易測定器で調べたところ、メタンガスは検知されなかった。
協会の藁田博行整備局長や施工を担当する鹿島の担当者によると、爆発時、作業員はひさしの取り付け中だった。床には汚水用の管を通すための空間があり、約5ミリの穴が開いた円形のふたがはめてあった。溶接で生じた火花がその穴を通じて地下に落ち、たまっていたメタンガスに引火したとみられる。爆発の圧力でコンクリートがめくれたという。
事故後の情報公開の遅れなどに批判が高まり、協会は6月24日、メタンガスの検知結果を公表。爆発が起きたトイレの地下で2~5月に1350回測定したところ、うち76回で労働者が直ちに避難する基準値の濃度を超えていた。この場所では、最大で基準値の3倍超の濃度も検知した。トイレの屋内などでは基準値を超えるガスは検知されなかった。
安全対策として、協会は事故が起きた工区に建設予定の建物全26棟に換気設備を設置し、万博の会期中はガス濃度をホームページで毎日公表する。【東久保逸夫、鈴木拓也】
2024-07-02 10:59:54Z
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