記録的な暖冬で関東甲信地方の降雪量は過去最少を記録した。首都圏の水がめは雪解け水を期待しているだけに、今後も雨が少ないと渇水のおそれが高まる。一方で、同じ首都圏でも水不足と無縁な県もある。
予想を超える暖冬
天気では12月から2月までの3か月間を冬としています。2月が終わり、この冬の天候をまとめてみました。
上表は2020年冬の平均気温、下表は2020年冬の降雪量を平年と比べたものです。
これまでも再三、話題になっているように、この冬の平均気温は全国で平年を大幅に上回り、西・東日本は1946年以降で最も高くなりました。そして、降雪量も北・東・西日本で1961年以降、最も少なくなりました。
ちょうど半年前、この冬の天候予想を取り上げたときに、エルニーニョ/ラニーニャ現象が発生しない、平常の冬は決め手に欠け、予想が難しいと話したことを思い出しました。
結果は史上最も暖かい冬に。これまでも暖かい冬はあったけれど、ほとんど寒気らしい寒気がやってこなかった冬は経験したことがない。天気ノートを振り返りながら予想するやり方に限界を感じました。
夏の水事情に黄信号
冬の間、山に降り積もる雪は「白い石炭」と呼ばれ、夏の貴重な水資源です。雪が少ない冬はスキー場などの冬の観光に影響があるだけでなく、これから夏にかけての稲作や市民生活に大きな影響を与えます。この夏、首都圏の水がめは大丈夫なのでしょうか?
東京都の水源はほとんどが河川水で、利根川と荒川が約8割占めます。この冬の降雪量(2019年11月~2020年2月)は利根川の上流にあたる群馬県みなかみ町藤原で501センチと、記録が残る1990年以降で最も少なくなりました。
この冬と同じように記録的に雪が少なかった2016年と1990年は渇水に見舞われ、夏場に取水制限が行われました。
一方、2007年や1998年のように雪が少なくても、水不足にならなかった年もあります。理由を探ると、春から梅雨にかけて雨が多い、または冷夏などの共通点があるようです。
つまり、記録的な雪不足が直ちに水不足につながるのではなく、これからの天候にも左右されるのだと思います。しかし、そうは言っても雪解け水が期待できない以上、楽観はできません。
貯水量はほぼ満水
同じ首都圏でも水不足になりにくい県もあります。神奈川県は相模川水系と酒匂川(さかわがわ)水系という独自の水源を持ち、これまでに起こった渇水は1967年と1996年の二度だけです。
この冬(12月~2月)の降水量は神奈川県山北町丹沢湖で平年の1.3倍にあたる284.5ミリに達しました。
この冬は頻繁に低気圧が関東の南海上を通過したため、関東南部では雨が多く降りました。相模川・酒匂川水系の貯水率は2月29日現在、95%とほぼ満水です。
記録的な暖冬は関東の北部と南部で対照的な状況を生み出したようです。
【参考資料】
国土交通省関東地方整備局:利根川ダム統合管理事務所
東京都水道局
神奈川県企業庁ホームページ:県営水道のページ
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March 01, 2020 at 01:52PM
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史上最も少ない降雪量 水不足の恐れは?(片山由紀子) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース
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