新型コロナで亡くなった患者を病院から運び出す医療関係者（8日、ニューヨーク市ブルックリン区）=ロイター
【ニューヨーク=清水石珠実】新型コロナウイルス感染による世界の死者数が9万人を超えた。米ジョンズ・ホプキンス大学の集計によると、米東部時間9日午後5時（日本時間10日午前6時）時点の合計死者数は約9万5000人。死者数が一番多いのはイタリア（1万8279人）だが、米国（1万6129人）がスペイン（1万5238人）を上回った。
コロナ感染の拡大が深刻化する米国は、感染者数が累計で45万人を超えた。8日には1日当たり新規感染者数が約3万人と高止まりし、死者数は1973人と過去最多となった。
米国で最も感染者が多いニューヨーク州でも8日、1日での死者数が799人と最多を記録した。同州は全米の感染者数の2割強を占める。
同州のクオモ知事は9日の記者会見で、新規の入院患者数の増加が鈍化傾向を示すなど、外出制限によるコロナ感染の封じ込めが効果を見せ始めていると指摘した。一方、外出制限の解除時期は「分からない」と述べ、具体的な出口戦略を語るには時期尚早との見方を示した。
死者数が累計で5000人を超えたニューヨーク市のデブラシオ市長は同日の会見で「4月は長く、厳しいものになる。感染が再び広がるようなら、外出制限のさらなる強化も必要になる」と語った。今後、新型コロナ検査の実施拡大を通じて感染経路を明確にする取り組みなどを強化するという。こうした努力を通じて、「5月のどこかで事態が好転することを望んでいる。そうなれば、（厳しい外出制限は）6月までは続かない」と説明した。
2020-04-09 19:57:12Z
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