24日に投開票日を迎える岐阜県知事選も最終盤。今回の知事選は新型コロナウイルスの感染拡大と重なり、告示後に緊急事態宣言が発令される前例のない選挙戦となっており、陣営によっては新たに政策集を打ち出したり、街頭演説の内容を更新したりするなど、対応もさまざまだ。
無所属新人で元内閣官房審議官の江崎禎英(よしひで)候補(56)は19日、新型コロナ対策の政策集「岐阜パッケージ」を新たに発表。記者会見で「有権者との対話を通じて、明確な政策を打ち出すことが必要と感じた」と狙いを語った。新型コロナの法的な分類を見直し、入院や自宅療養の判断を柔軟にすることで、医療資源を重症化リスクの高い高齢者らに振り向ける案を盛り込んだ。保健所や医療機関の負担軽減につなげる狙いで、現在の県の「自宅療養ゼロ」方針とは異なるが、江崎候補は「医療崩壊を防ぐため、効果的な運用をすべきだ」と主張。飲食店への時短営業の要請に慎重な見方を示し、店と客の対策を策定し自粛対応の柔軟化を進めて感染症対策と経済活動を両立するなどとした。
無所属新人で新日本婦人の会県本部会長の稲垣豊子候補(69)=共産推薦=は宣言が発令されて以降、演説で新型コロナ対策の説明により多くの時間を割いており、「国の言いなりで保健所や病床を減らしてきた結果がこの事態を招いているのではないか」と主張。また、感染拡大で保育所が休所し、子どもの預け先に困っている親や、経営が逼迫(ひっぱく)する介護施設の経営者の苦悩など、遊説先で聞いた生の声を紹介するスタイルを徹底し、「県民の命を守るため、税金の使い方を大きく変える」と訴える。
無所属新人で元県職員の新田雄司候補(36)は、緊急事態宣言を特別警報と位置付け、その下にコロナ警報、注意報を入れた3段階警戒レベルの導入を提言している。「有権者の関心が高い」として、各地でこなす街頭演説ではコロナ対策に割く時間を当初よりも増やしており、「真っ先に取り組まないといけない課題」と強調する。
無所属現職の古田肇候補(73)は深刻な感染拡大を受け、一貫して「県民の命と生活を守る」として公務に専念。県独自の非常事態宣言や、国の緊急事態宣言の発令に合わせて対策を打ち出している。21日はコロナ病床の拡大を発表した。経済関連団体や、生活支援団体、観光、医療、教育などさまざまな分野の当事者との会議も重ね、新たな支援策の策定を急いでいる。「予算を支援策や補助金として並べるより、実際に困っている県民の元にいち早く届けるのが大切」と、オンライン会議も含めて現場の声に耳を傾ける。緊急事態宣言の発令後からは、日々の感染拡大状況や病床使用率、県の対応方針などを発表する記者会見も毎日開き、積極的な情報発信にも務める。
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