ステージ1位&総合2位 ダミアーノ・カルーゾ(イタリア、バーレーン・ヴィクトリアス)
今日は2位と表彰台を確定させるための、とても重要な一日だった。そして驚くべきステージになった。僕らは素晴らしい走りで(メイン集団との)アドバンテージを最大限に活用することができた。まるで魔法にかかったようなレースになったよ。
計画していた飛び出しではなかった。サンベルナルディーノ峠の下りでチームDSMがペースを上げたので、良い戦略だと思いペリョ・ビルバオと一緒についていき、最終的にそれが勝利に繋がった。ペリョが仕事を終えた時、素晴らしい走りをしてくれた彼に感謝を伝えた。彼の働きに勝利で報いることができ、とても嬉しいよ。
フィニッシュまでの数メートルは、いまま犠牲にしてきたものや、これまでのトレーニング、チームメイトの為に働いてきたレースなど、本当に色々な思いが頭の中を駆け巡った。僕らは今日、チームワークを語るにふさわしい走りをした。特にペリョ・ビルバオの働きは素晴らしく、彼がいなければこの勝利はなかった。今日、夢が叶ったんだ。いま僕は世界で一番幸せな男だろう。
また、これはたった5人で成し遂げた勝利だ。こんな結果、誰が予想できただろうか。この勝利の70%はペリョのものだ。僕はこれまで素晴らしいプロ選手だったが、チャンピオンではなかった。今日は僕が間違いなくチャンピオンだった。今日ジロが終わってもいいぐらいだ。だが、明日は全てを出し切るつもりだ。細かい計算や、仮説を立てて走ることに意味はないだろう。明日は決着の日。どんな結果になろうとこのジロが大成功であることは変わらない。
ステージ2位&マリアローザ&ヤングライダー賞 エガン・ベルナル(コロンビア、イネオス・グレナディアーズ)
この結果には満足しているし、状況に上手く対処できた。明日のタイムトライアルに向け2分のアドバンテージがある。総合2位の選手に1分近く先行される展開は理想的ではなかったが、その時僕にはまだ3人チームメイトがいたので、彼ら力を借りながらできるだけ差を縮めて最後の登りに入りたかった。
正直、今大会で最も難しい瞬間だった。バーレーン(ヴィクトリアス)が飛び出したサンベルナルディーノ峠の下りでリスクを取りたくなかった。彼らに数メートル差をつけられた時も、いつでも捕まえられると思っていた。だが彼らは平坦区間で逃げ集団を捉え、タイム差が開いていった。明日に向けて上手く走れたと思うが、厳しい状況にあったのは事実だ。
背中を痛めた影響でタイムトライアルの練習ができていないんだ。あの姿勢は背中に負担がかかるからね。しかし第1ステージでタイムを失いたくなかったので、その直前に少しだけトレーニングがてきた。タイムトライアルは僕の得意分野ではないので、力が抜けないよう気をつけたい。たとえ2位との差が2分であろうと1秒であろうと関係ない。最も重要なのはトロフィーに名前を刻むことだ。
ツール・ド・フランスの優勝は予想外の出来事だったから、いまの気持ちとは全く異なっている。ぜひとも彼(カルーソ)と一緒にポディウムに上がりたいのだが、タイムトライアルで手加減するように頼んだんだ。僕が1位で彼が2位が最高だからね(笑)。
ステージ4位&総合5位 ロマン・バルデ(フランス、チームDSM)
今日の走りを僕らは誇りに思うべきだ。それぞれの選手が役割を100%実行しベストを尽くした。チーム全員が献身的な働きをしてくれてとても嬉しかった。
ステージ5位&総合8位 ジョアン・アルメイダ(ポルトガル、ドゥクーニンク・クイックステップ)
今日はとても厳しいステージだった。特にタフな急勾配区間のあった最後の登りは辛かったが、有力選手たちとともに走れた結果には満足している。3位にも届かなかったが、全てを出し切ることができた。ジロが開幕してから3週間が経ち、日曜に終わるなんて信じられない。総合順位がどうなるかはわからないが、ベストを尽くし最高の形でレースを終えられるよう頑張りたい。
ステージ6位&総合3位 サイモン・イェーツ(イギリス、バイクエクスチェンジ)
今日もまた仕掛けようと、チームメイトは素晴らしい働きを見せてくれた。最後から2つ目の登りで仕掛けようと思っていたのだが、たどり着く頃にはすでに脚が残っていなかった。昨日と、3週間の疲れが一気にきたのだろう。
だが、いつものようにベストを尽くしたので満足している。そして明日のタイムトライアルでジロは終わりを迎える。集中を切らすことなく、ミラノの表彰台の上で喜びたい。
ステージ7位&総合4位 アレクサンドル・ウラソフ(カザフスタン、アスタナ・プレミアテック)
ベストを尽くし、可能な限り踏むだけだった。最後はベルナルについていけず集団からも遅れてしまったが、自分のリズムで登り続けた。とても厳しい一日で今日もチームは素晴らしいサポートをしてくれた。明日のタイムトライアルで最大限の力を発揮できるよういまは回復に勤しみたい。
山岳賞 ジョフリー・ブシャール(フランス、アージェードゥーゼール・シトロエン)
ローラン・フィニョンがこのジャージを獲得した時(1984年)に、僕はまだ生まれていなかった。あまり多くのフランス人選手が着用したことのないこのジャージの獲得は、1つの業績と言えるだろう。本当に凄いことだと理解しているが、まだ実感が湧いてこない。このジャージを獲得した第9ステージで、勝利まであと400mで(メイン集団に)捕まる無念があった。その後は目標ではなかったこのジャージを守るため、ポイントを獲得できる場所を探し我慢の走りを続けた。
このジャージを失いたくなかった。そして日に日に確実なものになっていき、(第12ステージで勝利した)アンドレア・ヴェンドラーメと一緒にレースの先頭をプレッシャーなく走ることもできた。僕は山岳賞を2019年のブエルタで獲得しており、3度目のグランツールで2度の山岳賞は誇りに思う。山岳賞コレクションが出来てきたからね!
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos
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