衆院選と同時に行われた最高裁裁判官の国民審査は1日、総務省が開票結果を発表した。対象となった裁判官11人のうち、不信任率が最も高かったのは、深山卓也氏の7.9%。「夫婦別姓」を認めない現行の民法と戸籍法の規定について「合憲」と判断した4人の罷免を求める率が、他の7人と比べて高い傾向となった。不信任が有効投票の過半数に達して罷免となる裁判官はいなかった。
10月31日投開票の衆院選では、夫婦が同姓か別姓かを選べる「選択的夫婦別姓」制度の導入の是非が争点の1つになり、国民審査の対象となる裁判官の「夫婦別姓」に対する判断も注目された。
最高裁大法廷は今年6月、「夫婦別姓」を認めない現行の民法と戸籍法の規定について「合憲」と判断している。国民審査対象の11人のうち、深山卓也、林道晴、岡村和美、長嶺安政の4氏は「合憲」と判断。インターネット上では4氏に「×」を付けるよう呼び掛ける運動もあった。開票の結果、不信任率は深山氏が7.9%、林氏7.7%、岡村氏と長嶺氏は7.3%で、いずれも7%を超えた。
残る7人は「違憲」と判断した3人と、決定後に就任した4人で、不信任率は6.0~6.9%だった。
国民審査は、有権者が辞めさせたい裁判官の欄に「×」を書き、有効投票の過半数に達すれば罷免できる憲法上の制度。×印以外を記入すると無効になる。最高裁裁判官は内閣に任命され、就任後最初の衆院選で審査を受ける。信任されれば再審査は10年を経た衆院選時となる。
国民審査は今回が25回目。1949年の制度開始以降、罷免された例はない。
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2021-11-01 13:34:31Z
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