米政府は30日、ウクライナ侵攻を続けるロシアのウラジーミル・プーチン大統領が、戦況悪化を報告するのを恐れる側近から誤った情報を受け取っているとの見方を示した。一方、英情報機関はロシア軍について、武器が不足し、規律低下によって命令拒否も起きているとした。
米政府のケイト・ベディングフィールド広報部長は記者会見で、プーチン氏が「ロシア軍から誤った情報を受けていると感じていた」との情報を、米政府は得たと述べた。
そして、「プーチンと軍指導部との間で緊張が続いている」のは、このためだとした。
また、プーチン氏は制裁のロシア経済への影響についても全体像を知らされていないと説明。
「プーチンの戦争は戦略的失敗であり、ロシアを長期的に弱体化させ、国際的に孤立を深める結果となっている」と述べた。
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一方、米国防総省のジョン・カービー報道官は、プーチン氏が十分な情報を得ていない場合、終戦に向けた和平協議が「誠実さに欠ける」ものになる恐れがあると指摘。
「そうした状態の指導者が、間違った情報を得てどう反応するかは分からない」と不安感を示した。
ロシア軍は士気低下との観測
イギリスのサイバー情報機関である政府通信本部(GCHQ)トップのジェレミー・フレミング氏は31日、ウクライナ軍がロシア軍に掌握された街を奪還していることに関し、ロシアが「状況を大きく見誤った」結果だと説明。ロシア軍は「大規模な再考」を迫られているとした。
フレミング氏はこの日、オーストラリアで珍しく演説をした。その中で、窮地に置かれたロシア部隊は自軍の設備を破壊したり、誤って自軍機を撃墜したりしたと述べた。
また、中国に対し、ロシアと「過度に密接に連携」しないよう警告。さもなければ中国は長期的な国益を損なうとした。
米英の見方について、ロシア政府はコメントしていない。
停戦協議を近く再開か
ロシアとウクライナの停戦協議が4月1日に再開される見通しとなった。ウクライナ代表団のダヴィド・アラカミア氏が明らかにした。
アラカミア氏のオンライン投稿を引用してロイター通信が報じたところでは、ウクライナは両国指導者による会談を求めたが、ロシアは停戦協定の草案作成の作業がまだ必要だとして拒否したという。
ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は、ロシアが29日の停戦協議で軍事作戦の縮小を表明したことについて、東部ドンバス地域での「新たな攻撃」の前兆だとし、懐疑的な見方を示した。
ゼレンスキー氏は、「誰も信じない。美しい言葉は1つも信じない」、「言葉だけで、具体的なものはまだ何もない」と述べた。
2022-03-31 05:01:49Z
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