ウクライナのゼレンスキー大統領は8日のビデオ声明で「ウクライナは未来が明るいことを知っている。それは全土、特にクリミアに占領者のいない未来だ」と述べ、2014年にロシアが一方的に併合を宣言したウクライナ南部クリミア半島を奪還する意欲を改めて表明した。クリミアと露本土を結ぶためにロシアが建設した自動車・鉄道橋で同日起きた爆発を念頭に置いた発言だとみられる。
タス通信によると、露当局は、自動車橋でトラックが爆発し、自動車橋の片側車線が部分的に崩落したと発表。自動車橋に並行する鉄道橋を走っていた燃料輸送列車でも火災が起きた。当局はトラック周辺にいたとみられる3人が死亡したとした上で、トラックの所有者を露南部在住の男だと断定し、捜査を始めた。
ロシアは列車の運行を同日中に再開。自動車の通行も無傷だった片側車線を使って再開した。今後、崩落した部分の修復を進める。
ケルチ海峡を渡す橋は全長約19キロで、18年に自動車橋、19年に鉄道橋が開通。ロシアによるクリミア支配の象徴とされ、侵攻後はウクライナ南部に展開する露軍の主要な補給路となってきた。これまで橋を攻撃する可能性に言及してきたウクライナ側は爆発への関与を否定も肯定もしていない。ただ、同国メディアは情報機関「ウクライナ保安庁」による特殊作戦だったとの情報があると伝えた。
一方、露国防省は8日、ショイグ国防相がウクライナでの軍事作戦の総司令官にスロビキン上級大将を任命したと発表した。作戦の総司令官に関しては、欧米メディアが4月、欧米当局者の情報として、南部軍管区のドボルニコフ司令官が任命されたと伝えたが、露国防省が公表するのは初。
タス通信によると、スロビキン氏は17年から露航空宇宙軍の司令官を務め、昨年、上級大将に昇進した。
露軍が劣勢に立つ中、露国内では最近、右派勢力を中心にショイグ氏や政権上層部を批判する声が高まっていた。政権側は作戦の責任者を明示することで、批判の矛先をそらす思惑があるとみられる。
2022-10-08 22:04:24Z
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