ロシアの首都モスクワ郊外のコンサートホールで発生したテロで、犯行声明を出したイスラム過激派組織「イスラム国」系列のニュースサイト「アマク通信」は23日、実行犯とする戦闘員4人の写真や犯行の様子を収めた動画を公開した。「ここ数年で最大の打撃をロシアに与えた」と主張しロシアへの反発が銃乱射などによるテロの動機となったことを示唆した。
露非常事態省によると、24日時点で死者137人、負傷者180人となっている。
アマク通信が公開した写真には、「イスラム国」の旗を背景に帽子やマスクを着けた4人が写っている。テロの実行前に撮影されたとみられる。
AP通信によると、米国家安全保障会議(NSC)の報道担当者は声明で「攻撃の唯一の責任は『イスラム国』にある。ウクライナの関与は一切なかった」と説明した。
ロイター通信は、犯行声明や写真などから、テロは「『イスラム国』が実行したとみられる」との専門家の分析を紹介。プーチン政権はシリア内戦に軍事介入しており、「イスラム国」にはロシアを攻撃する強い動機があると指摘した。
英BBCロシア語版は、関係者の話として、実行犯のうち2人が現場と逃走先で殺害されたと伝えた。露捜査当局は、ベラルーシやウクライナと国境を接する露西部ブリャンスク州で拘束した容疑者ら4人をモスクワに移送し、テロ容疑で捜査している。4人はタジキスタンなど旧ソ連構成国の出身者とみられる。
ロシアのプーチン大統領はテロ発生から約19時間後の23日午後、テレビ演説でテロについて初めて言及した。プーチン氏は「野蛮なテロ攻撃」と非難し、「準備した全員を特定して処罰する」と述べた。根拠を示さずに「ウクライナ国境を越えるための『窓口』が用意されていた」とも主張し、ウクライナの関与を示唆した。プーチン政権には、テロをウクライナ侵略と関連づけることで、国民に侵略への支持・協力を促す意図があるとみられる。
ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は23日夜にSNSで「プーチンと悪党らは、いつも誰かのせいにする」と反論し、関与を否定した。
2024-03-24 15:37:00Z
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