職業差別と受け取られかねない発言が波紋を呼んでいた静岡県の川勝平太知事は5日、報道陣に「職業差別と理解される人が急速に増えた。不愉快な思いをした方がいるのは誠に申し訳なく、おわび申し上げる」と述べ、発言を撤回した。
川勝知事は1日にあった新規採用職員への訓示で「県庁はシンクタンク。野菜を売ったり、牛の世話をしたり、モノを作ったりとかと違い、基本的にみなさんは頭脳、知性の高い人たち」と発言。その後、「多くの人の心を傷つけた」などとして、6月議会で辞職する意向を明らかにしたが、発言自体は「職業の違いを説明したもの」などとして撤回していなかった。
5日夜、記者団の取材に応じた川勝知事は、問題となった発言について改めて釈明。「職業差別はしてはならない。誤解の生じる状況を除去したい」と語った。次期知事については「明るい人がいい」として、「県庁職員の助けを借りるという謙虚な気持ちを持てば、私のような失態はなくなる」と述べた。
県によると、問題の発言については「1次産業従事者への職業差別ではないか」などとする批判の声が、5日夕までに2400件以上、寄せられた。【最上和喜、丹野恒一】
2024-04-05 11:39:29Z
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